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世界と比較!知っておきたいJリーグの監督事情

プロ野球はレギュラーシーズンが終了し、巨人や阪神などが新シーズンへ向けて監督を交代させた。2015年のシーズンが終盤を迎えたJリーグにも、すでに監督交代を明らかにしているクラブがある。世界のトップリーグとの比較から、Jリーグの監督事情を探った。

戸塚 啓

執筆者:戸塚 啓

日本代表・Jリーグガイド

J1の監督の平均年齢は50歳超

今季のJ1リーグ18チームの監督を、年齢別に分類してみる。シーズン途中で新たに指揮権を託された3人を含め、21人の年齢分布は以下のようになる(年齢は2015年10月29日現在)。

40代:8人
50代:9人
60代:4人

21人の平均年齢は、51.6歳だった。60歳以上の監督にはトニーニョ・セレーゾ(60歳、ブラジル)、エリク・モンバエルツ(60歳、フランス)、ネルシーニョ(65歳、ブラジル)らの外国人監督が名を連ねる。

Jリーグの平均年齢は、世界に比べて高いのか、それとも低いのか。欧州4大リーグと呼ばれるリーガ・エスパニョーラ(スペイン)、ブンデスリーガ(ドイツ)、プレミアリーグ(イングランド)、セリエA(イタリア)と比較してみよう。なお、年齢はすべて各国リーグの開幕時点(いずれも8月)で計算してある。すでに交代した監督は、ここには含んでいない。


若い世代が奮闘するリーガ・エスパニョーラとブンデスリーガ

■リーガ・エスパニョーラの監督事情(20チーム)
30代:2人
40代:10人
50代:7人
60代:1人

平均年齢:47.6歳


リーグ戦でここまで首位を走るレアル・マドリーのラファエル・ベニテス監督は55歳だが、2位のバルセロナのルイス・エンリケ監督、3位のアトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ監督、4位のセルタのエドゥアルド・ベリッソ監督は、いずれも45歳である。また、6位のデポルティボを率いるビクトル・サンチェスは39歳だ。世界最高峰と呼ばれるリーグでは、指導者として若い世代が奮闘している

また、1部リーグ20チームのうち、スペイン人監督が16チームを率いている。外国人監督はポルトガル、スコットランド出身の人物がひとりずつで、アルゼンチン出身がふたりだ。アルゼンチン出身のディエゴ・シメオネ、エドゥアルド・ベリッソ両監督は、現役時代にリーガ・エスパニョーラでプレーしており、いずれも古巣を指揮している。外国人ありきの人選ではなく、クラブの歴史を知る人材をあてているわけだ。


■ブンデスリーガの監督事情(18チーム)
30代:1人
40代:13人
50代:4人

平均年齢:46.9歳


リーガ・エスパニョーラより、さらに平均年齢が低い。バイエルン・ミュンヘンを統べるスペイン人のペップ・グアルディオラ監督(44歳)、香川真司が所属するドルトムントのトーマス・トゥヘル監督(42歳)ら、40代の指揮官がリーグを牽引している。指導者としては若い世代の監督が互いを刺激し合い、サッカーの戦術的側面からも、エンタテインメントとしても、魅力的なリーグとなっているのだ。多くの日本人指導者にとっても、ブンデスリーガは最旬のトレンドである

ドイツ人監督は12人で、オーストリア出身が2人、スペイン、スイス、ウクライナ、ハンガリー出身の監督がひとりずついる。ただ、ドイツ国外からやってくる彼らも、自国のリーグで注目を集めた若手指導者が多い。


>>つぎのページではプレミアリーグ、セリエAなどの監督事情を見てみる

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