世界的金融緩和を再確認!日経平均はどこまで上がる?
ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁が12月の追加緩和を示唆!日本も追加金融が期待される中で、年末までは緩和バブルが継続する!?
これら一連の金融緩和策により、ドルが大幅上昇、そして商品は大幅安となり、株価は大幅上昇となりました。これらの組み合わせは2015年第2四半期までの金融緩和相場と同じ様相です。
第3四半期は米国の利上げ・金融引き締めへの大転換が意識され、新興国からのマネー引き上げが事業体や金融機関の破綻リスクを高めるとの不安が相場を包み込みました。しかし結局、引き締めの手綱を米国が緩めたところ、もう一方のサイドにいる欧州や中国が緩和を強化し、日本も追加緩和への期待がかかるところで、米国とその他の外国が緩和を巡って綱引きを行っているような様子です。
ポイントはやはり外国人投資家。年末年始までは緩和バブル継続か!?
10月12日(月)の週の日経平均は▼147円安と反落しましたが、出来高を増して下がる日はなく、上昇トレンド最中の健全な調整と見ることができます。そして10月19日(月)の週の中盤から再び上昇となり、週間では+534円高で終値を1万8,825円とし、2ヶ月ぶりとなる高値水準まで回復しました。加えて言えば、出来高を増して上昇する日が2度もあり、上昇トレンド時の特徴が出ています。ただ、全般に出来高のレベルは低調で、2兆円前後の薄商いの日が多くなっています。10月23日(金)は2.5兆円の売買代金となり(東証一部)、突出した大きさだったのですが、この日はECBの追加緩和示唆発言を受け、寄り付き時に+327円もギャップアップしたことが要因となっています。もっとも、日中の取引時間中は+63円の上昇に留まり、殆ど横ばいに終始した印象で、大幅高は夜中の米国時間に決まってしまったようなものでした。
アベノミクス相場は間もなく満3年になろうとするところですが、この間の累計日経平均上昇幅(+10,161円)のうち、夜中に上がってしまったギャップアップ分が9,270円、残りの890円のみが、日本時間の場中(9~15時)に上昇した値幅となります。為替も同じであり、1ドル=80円から120円となった40円分の値幅は、全てニューヨーク市場時間で動いた値幅と一致します。この間の東京為替市場における累計の値動きはほぼゼロ円なのです。東証の売買代金の約7割は外国人投資家によるものであり、海外相場が日本株の値を決める姿は鮮明です。
したがって、今後の動向も海外相場次第といえそうです。長期的には米国が利上げを猶予している間に、日本、欧州、中国が追加金融緩和を行って景気回復の道筋を付け、逆に日本や欧州のテーパリング(量的金融緩和の縮小)が視野に入ってくれば、世界的に業績相場に入っていけると思います。一方、短期的に見ると、毎年11月、12月、1月は米国の年末商戦の恩恵もあり、世界的に株価は強く上昇する傾向があります。もちろん米国が早期の利上げを実施してくれば別ですが、日本や欧州で追加金融緩和への期待が高まる中、年末年始までは緩和バブルが継続して株価の更なる上昇が期待できるところだと思います。
参考:日本株通信
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