腰痛は単なる「老化現象」ではない?~「腰痛」発症のピークは40代前後~

40代から始める介護予防

若い頃に発症した腰痛が、高齢期の要介護状態を引き起こす可能性があります。

要介護状態を引き起こす原因といえば、高齢者に発症しやすい脳卒中や骨折、認知症などの病名が知られていますが、それ以外にも、医師による診察や検査、画像診断を行っても原因が特定されない腰痛(非特異性腰痛)が原因で、日常生活に介護が必要となる高齢者は決して少なくありません。

その多くは、単に老化現象や運動不足が原因と理解される傾向がありますが、必ずしもそれだけではないようです。よく話を聞いてみると、「若い頃から腰痛持ちだった」「長距離トラックの運転手だったから、常に腰を負担をかけていた」等というケースが非常に多く見受けられ、長い間適切なケアをせず、慢性化していたものと理解することができます。

いまや日本の国民病と呼んでも過言ではない腰痛は、40代前後の働き盛り世代で発症のピークです。なかでも、全体の8割以上を占める非特異性腰痛は、長期に渡って軽快と再発を繰り返す特徴があり、「一晩寝れば治る」「ちょっと疲れていただけ」と言って安易に放っておくと、高齢期になって要介護状態を引き起こす原因になる恐れがあります。

加齢により腰痛が悪化する理由

日常生活に支障を来さない程度の腰痛でも、加齢により症状が急激に悪化するケースも少なくありません。それまで腰に痛みを抱えながらも、何となく対処してきた人が「朝目覚めたら急に布団から起きあがれなくなった」というように、ある日突然、要介護高齢者になってしまうことも珍しくないのです。

高齢期の体は、年々進行する老化現象により腰痛を発症しやすい体になっています。例えば、骨粗鬆症が進み背骨の変形が生じると周辺の筋肉が過度に緊張してしまったり、背中やお腹を支える筋肉が細くなって、背骨の一部分に負荷がかかってしまうことで腰に痛みを発します。環境の変化にうまく適応できず、精神的なストレスから腰痛が悪化するケースもしばしばです。

こうした痛みは、もともと弱っている筋肉に生じやすい傾向があるため、「ある日突然動けなくなってしまう」ほどの痛みに発展する理由にも頷けます。

40代からはじめる腰痛予防で将来の要介護状態を回避しよう

若い頃に発症した腰痛を適切にケアせずにいると、高齢期に入って日常生活に支障を来すほどの痛みに発展する恐れがあります。また、一度痛めた部分は、加齢の影響を受けやすくなるため、出来るだけ腰にダメージを与えないような生活を習慣づけることが大切です。

腰にダメージを与える3大要素

40代から始める介護予防

日常的に自動車を運転する場合は、運動不足による筋力低下が通常よりも早く進むんでいる可能性があるため特に要注意です。

■1. 不良姿勢(無理な姿勢で行う作業)
腰痛は、背中や腰に関わる筋肉の過剰な緊張や、その状態が持続することによって生じます。例えば、デスクワークや自動車の運転では、肩肘を付いたような姿勢や猫背、反り腰のまま長時間過ごすと、一部分の筋肉のみ過緊張状態となって痛みを生じさせます。

重たい荷物を持ち上げる時の姿勢にも要注意です。床に置いてある重たい荷物を持ち上げる時は、できるだけ腰(重心)を落とした状態で、お腹にしっかり力(腹圧)を入れて持ち上げます。身体から荷物が離れていたり、上半身だけで持ち上げたりするのは避けましょう。

■2. 筋力低下(運動不足)
運動不足や不良姿勢の習慣化により、姿勢の保持に関わる腹筋や背筋力が低下すると、脊柱の生理的な湾曲が乱れ脊髄神経を圧迫しやすくなります。また、無理な姿勢で高い所にある物を取ろうとしたりすると、普段あまり使わない弱い筋肉に緊張が走り、痛みを残すことがあります。

■3. 血行不良
背中や腰の血流が滞ると、筋肉に必要な栄養が行き届きにくくなるだけでえはなく、疲労物質や痛みを生じさせる「発痛物質」が貯まりやすい状態になってしまいます。血行不良は、栄養不足や睡眠不足、手足の冷え、精神的なストレスが血行不良を助長させると言われています。軽いストレッチやダンベル運動などを生活に取り入れると予防効果が高まります。


以上の三代要素の他にも、栄養不足や肥満、靴のサイズや寝具の材質が腰痛の原因になっている場合がります。腰にダメージを与える要素を極力減らし、将来の要介護状態を回避できるよう生活習慣を整えていきましょう。




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