大学の教育に対する基本的な考えをまとめた3つのポリシー
3つのポリシーを読み込み、大学に対する理解を深めて間違いのない志望校選びにつなげよう。
アドミッションポリシーは「入学者受け入れの方針」(入学試験にあたっての選考基準)、カリキュラムポリシーは「教育課程編成・実施の方針」(科目の配置や授業の進め方)、そしてディプロマポリシーとは学位授与の方針(卒業認定するにあたっての基準)を指しています。
大学全体の教育方針や理念を示したものに「建学の精神」や「教育理念」があります。これに対して、3つのポリシーは主に学部単位で策定されることが多く、大学の思想や理念を教育の中で実現していくための方針が述べられています。
複数大学のポリシーを読み比べることで、大学に進んで何をどう学んで何を得るのか、どんな社会人をめざすのかなど、自らの入学後の4年間と大学とを結びつけて考えるときの参考になります。志望校選びの資料としてお子さん自身がよく理解し、消化できるまでよく読み込むことをおすすめします。
入学選考の条件から大学での学び方、卒業時の到達目標まで
アドミッションポリシーには、大学受験に際して「入学者が備えているべき能力や資質」が述べられています。たとえば物事の理解力、文章の読解力や表現力、コミュニケーション力といった高校までに身につけておきたい能力をはじめ、得意科目や関心のある分野などそれぞれの学部や学科で学ぶために必要な資質、そのほか勉学への意欲や姿勢、生活態度についても触れています。カリキュラムポリシーは「大学での教え方(学び方)」を述べたもの。学部・学科ごとの開講科目の内容と構成、学びのステップ、授業実施の方法、さらにそれぞれの専門知識や技能、幅広い教養など「学生が修得をめざす内容」についても知ることができます。
学位授与(卒業認定)の方針であるディプロマポリシーでは、卒業までの4年間の生活で大学生がめざすべき「到達目標」が示されています。これを読むことで知識や能力の修得だけではなく、人格的・人間的な成長まで含めて、卒業後にどんな社会人をめざすのかという理想像を理解することができます。
「どうして大学に行くのか」を自分に問いかける、よいきっかけにも
3つのポリシーの文章は、建学の精神や教育の理念、さらに大学の沿革などと合わせて親子で読み込むことが大切です。
とくに着目したいのはアドミッションポリシーです。「入学者に求められる能力、資質」が箇条書きで示されているほか、大学によっては高校までに学んでおくべき科目や分野、身につけてほしい資格などを明記しているケースもあります。志望している大学(学部・学科)が求めている科目や分野をすでに学んでいるかをチェックし、もしも未習の科目や学習項目などを見つけた場合には適切にフォローし、受験までの間にカバーできるようにしましょう。
そのほか、カリキュラムポリシーで「学びのステップ」を大まかに理解しましょう。多くの大学では、学部・学科ごとのカリキュラム構成やシラバス(各科目ごとの学びの進め方)も公表されているので、これらと合わせて読むと大学での4年間の学び方が明らかになるはずです。
3つのポリシーから大学がめざす教育を読み取ることは、大学を深く理解するだけでなく、根本的には自分が何のために大学へ行くのかという問題の答えを見つける手がかりにもなります。少し難しい文章ですが、親子でよく読み込んで、間違いのない志望校選びにつなげてください。
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