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住まいの基本形 平屋建て住宅の魅力を再確認しよう(2ページ目)

平屋建て住宅は近年、ご高齢の方々だけでなく若い世代にも人気が高まっているようです。そこでこの記事では、平屋建て住宅の魅力について、改めて整理・確認したいと思います。また先日、平屋建て住宅を街の中心に据えた魅力的な分譲住宅地も取材してきましたので、合わせてご紹介します。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

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取材したのは、トヨタホームが開発している「星と時のVillage」という分譲住宅地。千葉ニュータウン内にある240区画からなる大規模な開発で、その中心部10区画が平屋建て住宅となる計画です。なお、この分譲住宅地はトヨタホームでは過去最大級の開発となるそうです。

平屋建て住宅が街の中心にある分譲住宅地

特徴的なのは、平屋建て住宅による10区画を街の中心部に配置すること、さらに遊歩道を設けることで大変開放感のあるランドスケープが実現されることです。で、ここに平屋建て住宅の魅力が一つみえてきます。

街の様子

「星と時のVillage」の街区内の様子。遊歩道があり、ここはクルマが通らないため、分譲地内における住民交流の場としても活用されることになる(クリックすると拡大します)

それは、周囲に対する圧迫感が少ないということです。そもそも高さがそれほどないのが平屋建て住宅ですから当然といえば当然ですが、平屋建て住宅が街の中心部にあることで日照が確保され、街全体が明るく感じられるようになるのです。風通しもきっと良くなるでしょう。

このことに加え、遊歩道(約2.5m)が6本、総延長約1200m(総面積3600平方メートル)が確保されるとのこと。遊歩道というのは自動車やバイクなどが入れない道路です。生活道路(クルマなどが通る道、約6m)と遊歩道があることで住棟の間隔が広がり、だから開放感につながるということです。

住宅密集地では2階建てはもちろん、3階建て以上の建物も混在し、このため圧迫感を感じる、つまり窮屈な感じがするものです。分譲住宅地の中でも住棟の間隔が狭く、せっかく郊外での暮らしをしようとしているのに開放感が感じられないケースもあります。

この分譲住宅地では街づくりにそうした工夫を行うことで、ほかにはない価値を作り出しているというわけ。これは将来的な資産価値の維持にもつながるといえるのではないでしょうか。この分譲住宅地は建売分譲で販売が行われるということですが、その中に平屋建て住宅があるというのもレアだといえます。

ちなみに、トヨタホームの関係者によると、分譲住宅地に平屋建て住宅を配置するのは、シニア世代だけでなく若い世代の購入も見込めるからだといいます。これは今の住宅トレンドの一つの現れだと感じられます。

トヨタホームは首都圏では有力な分譲住宅の開発事業者であり、千葉ニュータウン内ではこれまでに様々な開発を行っています。その経験、実績から平屋建てによる分譲住宅の供給に高いニーズがあるということをつかんでいるからこそだといえるでしょう。

大切なのは住まいの既成概念にとらわれないこと

ところで、この分譲住宅地に建てられる建物そのものにも少し言及しておきます。平屋建て住宅以外は2階建てですが、全て鉄骨ユニット住宅で建てられるそうです。この工法は耐震性の高さに定評があります。

室内

平屋建て住宅のLDKから見た様子。どこにいてもフラットで、しかも庭に近いため自然を感じられるため、ゆったりとした時間を過ごせそうだ(クリックすると拡大します)

平屋建て住宅の場合、前述したように耐震性に関しては2階建て以上の建物ほど複雑な対策は必要がないわけですが、それでも高い耐震性を誇る鉄骨ユニット工法を取り入れているのは、クルマづくりをベースに安心・安全を重視するトヨタホームならではではないかと思われます。

240区画の住棟のうち96%が生活道路と遊歩道の二面に接しています。それぞれにプライベートな庭、パブリックな庭を配置しており、それらはご近所さんとの交流を図る場となっています。そのどちらかでBBQをするなんていうのもありそうですね。

特に平屋建て住宅は段差のないバリアフリー空間ですから、庭との一体感も2階建て以上に感じられ快適な暮らしができそうだと思われました。自然により近い暮らしや、近隣の方々との交流に関心があるのなら、一度、平屋建て住宅についても積極的に検討してみてはいかがでしょうか。

少なくとも、平屋建て住宅は2階建て住宅などに比べ、階段の上り下りなどがないため、身体的な負担が少ないのは事実です。最近は小屋裏活用でより広い居住スペースを確保する提案なども増えてきました。

「家は2階建て…」といった既成観念にとらわれず、もし「親子3人で住むのだから、そこそこの広さで大丈夫」と割り切れるのだったら、皆さんにとって平屋建て住宅は新たな選択肢として有力なものになるのではないでしょうか。
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