大人のためのビッグスクーター グランドマジェスティ400
2004年よりヨーロッパ市場に投入し、石畳を含めた市街地での優れた走行性能などが評価され、2005年3月1日より日本市場にも投入されたのがグランドマジェスティ400です。2005年というと随分昔のことのように感じますが当時はまさにビッグスクーターブームでした。
しかし需要の多くは250ccのビッグスクーターで、ヤマハも人気に火が付いていたのは250ccのマジェスティ。グランドマジェスティ400がリリースされるよりも1年早くグランドマジェスティ250が販売されましたが、人気はマジェスティに集中したためグランドマジェスティ250は2007年にはカタログ落ちしました。
過度なカスタム合戦の中にあって、大人向け仕様のグランドマジェスティ400はカスタムベースの対象にはならず中古で出回っている車輌も過度なカスタムが施された車輌はほとんどありません。
グランドマジェスティ250はカタログ落ちしてしまいましたが、グランドマジェスティ400は2007年から厳しくなった排気ガスの規制にマフラー内に排気ガスをクリーンにする三次元触媒を配置することで対応し、2008年3月30日から再リリースしました。
現行のグランドマジェスティ400は2009年に前後灯火類と外装が一新されたモデルのデザインとなります。
大人のためのビッグスクーター、グランドマジェスティ400を今回も一週間都内の通勤で試乗してインプレッションをお届けします。
グランドマジェスティ400の大人装備をチェック!
まずはビッグスクーターの装備としては最も重要な収納面をチェックしてみましょう。シート下は大容量の60Lで、前後に大きなスペースがあり前側が深くなっています。広報資料によるとXLサイズのフルフェイスが二つ入るとのことでしたが、私のMサイズのフルフェイスヘルメットは前側のスペースには収まらず後ろ側のスペースにはしっかりと納まりました。ジェットヘルメットなら二つ入りそうですが、フルフェイスは厳しそうです。
ハンドル下には左右分割のセパレート型の収納があり、左側は大容量8リットル、右側は2リットルです。主に右側はグローブを入れておくのに便利です。左側は広いのですが、何を入れておくか迷う広さです。広報車輌にはETC車載器が入っていましたが、左側収納は鍵でロックできますし、ETC車載器用を入れておくには良いスペースです。
さらにUSBチャージャーの電源をとれば携帯電話の充電が出来るので便利です。現在では高性能な社外のUSB用電源もリリースされていますが、純正の状態で装備されているとありがたいですね。次回のマイナーチェンジ時には取り入れてもらいたいものです。
シートは非常に大柄。マジェスティもシートが大きめでしたが足つきの悪さは感じませんでした。しかし、グランドマジェスティ400は足つき性は悪く感じました。シート幅自体はどちらの車輌も広めなのですが、マジェスティのシート高が700mmなのに対してグランドマジェスティは760mmあることが足つき性の悪さの原因でしょう。
シート幅とシート高の影響で足つき性は悪いのですが、ライダーとパッセンジャーのシートはわかれており、ライダーのシートはバックレストの位置を5段階で調整出来るため、自分にあったライディングポジションにすることができます。私の場合は腕が長くないので前から二段目で調度良いポジションでした。また大き目のシートはすわり心地が良くお尻が痛くなるのを防いでくれます。
風や雨をしのぐウインドスクリーンは長めのものが装着されており、試乗期間中のほとんどが雨というバッドコンディションでしたが、小雨ぐらいであれば太股から足にかけてはほとんど濡れませんでした。風もかなりよけてくれるため走行時の風による疲労はかなり軽減されます。
また鍵とは別にリモコン機能付キーシャッターが装備されているのですが、はじめは全く使わないかな?と思ったものの暗い道などではキー部分が見えないので、意外と役に立つことがわかりました。