「これを選んでおけば間違いない!」 おすすめの引き出物
――カタログギフトが浸透している一方で、昔から変わらず人気の引き出物があります。それが、まさに定番ともいえる食器。長く選ばれるのには何か秘密があるのでしょうか? 専門家の皆さんにその理由とトレンドについてうかがいました。最後に新しい定番も紹介しています! 遠藤 食器が定番なのは、誰にとっても実用的なものだから。なかでも大皿はとくに重宝すると思います。大皿の場合、たとえ一人暮らしでも使うシーンはあります。マグカップのように好き嫌いやそれぞれの趣味が前面に出てこないので、食器の中でも特に選びやすいのではないでしょうか。森川 大皿は自分では買わないけど、もらうとうれしいもののひとつですね。長く使うことができる、という点もポイントが高い。昔は食器でも5点セットというのが多かったですが、それだと持て余してしまう。「贈り分け」のことを考えても大皿だといいかもしれないですね。
三瓶 最近では一枚もしくは二枚でお贈りすることが主流になってきたように思います。
冨田 私の時代はブランドの大皿でした。今はそれをやっちゃうとダサい。今の若い人は、ブランドではなく、まず自分が好きかどうか。友達が作ったものを選ぶ、なんていうケースもあります。
森川 親はバブル世代なので、ブランドを求めがちですね。その意味で、落としどころを探すのは大変かもしれません。ただ、ティファニーやエルメスは、両世代とも納得するブランド。迷ったらここ、というのには最適です。 冨田 同じく食器でいうと、豆皿もおすすめです。お料理にも使えるし、ちょっとした文房具や、アクセサリーだって置けちゃう。最近では贈り物に和のテイストを好んで選ばれる若い人たちも増えている印象です。例えば、有田焼のものとか、面白い製品もありますよ。
森川 柄が素敵なものもたくさん出てきていますよね。 編集部 食器といえば、定番のグラスはいかがでしょうか?
森川 年配のご家族でしたら和食器の大皿やセットをお贈りするのもいいですが、1人暮らしの友人にはペアグラスなどのほうが実用的かもしれません。
遠藤 同じく、グラスだったらペアがいいと思います。たとえそれがバカラのグラスであっても、ひとつだと使い方が限られてしまいますから。また、好みを問わないという点で、グラスはおすすめですね。
編集部 食器以外になにかおすすめはありますか?
三瓶 ちなみに当社では、意外にもタオルセットが人気です。食器や陶器だとありきたりで、「少し違うものを贈りたい!」というカップルによく選ばれています。お中元じゃないんだからという親御さんからの意見もありますが(笑)、実用的ということで喜ばれるようです。
遠藤 確かに、自分だと3000円以上出して買わないですもんね。ロン・ハーマンといった有名ショップからもタオルが出ているぐらいですし。
冨田 ほかにも吊るせるタイプも出ているし、麻のタイプもある。選択肢も結構ありますね。 こうしてみると、どうやら「実用性」がキーワードのようです。カタログ派ではない皆さん、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
さて、聞けば聞くほど奥が深い引き出物事情。たかがギフトとお粗末に選ぶことだけは避けたいものですね。歴史、風習、家族の思い、相手の趣味など考えることは多いですが、選ぶ過程まで楽しめれば、きっと思い出の一品になるはず。専門家たちのアドバイスをぜひ取り入れて、お二人らしい引き出物を見つけてくださいね。
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