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学習効果アップ!博物館や科学館を120%楽しむヒント

夏休み! 是非博物館や科学館を訪ねてみませんか。普段教室で教科書から学んだことについての理解を深め、興味関心を広げる機会です。この記事では、子供への接し方に少し気を配ることで、こうした博物館や科学館体験をより楽しめ、学習効果がアップする、そんなヒントを紹介します。

長岡 真意子

執筆者:長岡 真意子

子育てガイド

博物館体験は子供の理解や興味を深める機会

博物館を訪ねましょう

博物館や科学館体験を最大限生かすには?

夏休み、是非博物館や科学館を訪ねてみませんか。子供にとって、これまで教科書や本から学んだことへの理解を深め、興味関心を広げる絶好の機会。写真を眺めるだけだった恐竜や古代の人々の生活も、大きな足跡に自分の足を重ね、草木でできた住宅の模型に触れることで、子供達の頭にも心にもよりくっきりと焼きつきますね。

この記事では、こうした博物館や科学館を訪ねる機会を最大源生かすために、何ができるかを見ていきましょう。

「オープン式質問」で子供の好奇心を刺激する

ロヨラ大学教授率いる研究チームが、シカゴフィールド博物館で行ったこんな研究があります。まず、ネイティブ・アメリカンについての展示を回る前に、親子をいくつかのグループに分けます。

1つのグループには、例えば矢じりや就寝用マットなど展示に関わる物質と共に、「質問カード」を渡します。「質問カード」には、「はい/いいえ」で答える「クローズ式」の質問ではなく、「どう使うんだろうね」といった「オープン式」の質問が用いられていました。

例えば、
「これは石でできた矢じりね」(クローズ式)ではなく、
「この矢じりは何でできているんだろう」(オープン式)
「このマット寝心地良さそうね」(クローズ式)ではなく、
「このマットで寝たらどんな気持ちだろう」(オープン式)

一方他のグループには、何も渡さなかったり、展示に全く関係のない化石を見せます。そうして展示を回る前に、それぞれ違った方法で「10分間」過ごしてもらいます。すると、展示に関わる物質と共に「質問カード」を渡された親子の方が、博物館訪問中も、その2週間後も、展示についての会話がはずみ、子供が最も自発的に展示内容を理解し記憶していたといいます。

触れることのできる物質と共に「オープン式質問」を活用することで、親子の会話が深まり、博物館訪問がより充実したものになったというのです。確かに、五感を用いて展示物に触れ、親子間で好奇心や想像力が刺激されるような会話に花が咲くのならば、博物館体験もより生き生きと子供の内に残りますね。ではこうしたヒントを参考に、博物館訪問の流れを見てみましょう。

展示室を訪ねる前にできること

・展示物について話し合う
今は博物館もウェブサイトを持っていることが多いですから、訪ねる前に、インターネットに紹介されている展示物を見ながら話をしてみましょう。その際、「これどうやって使うんだろうね」など、「オープン式質問」をふんだんに活用しましょう。「学校で江戸時代のこと学んでいたけど、当時ヨーロッパではどんな暮らしをしていたんだろうね」など、それまで学んできたことに関連づけて話すのも、子供の興味が広がるきっかけになります。また問い詰めるといった様子よりも、親自身が興味を持って楽しんでいるといった姿勢の方が、子供も自由に想像力を膨らませることができます。

・レイアウトを一緒にみる
ウェブサイトやパンフレットに載っている展示室のレイアウトを見ながら、まずは何を見たい? と回る順番を話し合ってみましょう。突然展示室に入り何となく親の後をついて回るよりも、自分が何を見たいのかがよりはっきりし、楽しみにする気持ちも高まります。小さな子には、楽しく地図や空間的配置を読み取る練習にもなります。

・特別な催し物がないか調べる
ウェブサイトや受付で、常設展示以外に、子供向けのワークショップや特別なイベントが行われていないか、始まる時間や場所などをチェックしておきましょう。

>>次のページでは、展示を回りながら、そして博物館を訪ねた後にできることを紹介します。
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