亀山早苗の恋愛コラム/亀山早苗の恋愛情報

改めて、「夫婦のセックスレス」を考える(2ページ目)

夫婦のセックスレスが4割を越えたというアンケート結果が出ているが、実感としては半数以上ではないだろうか。しなければしないですんでしまうものだし、したくなければしなくてもかまわないものでもある。だからこそ「どうしたらいいかわからない」のだろう。改めて、セックスレスの原因と打開策を考えてみたい。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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セックスレスからの大逆転はあり得るか

そんな状況でも、セックスレスから脱却した夫婦もいないわけではない。もちろん、「大きなきっかけ」がないと、なかなか脱却はできないのだが。

印象に残っている話としては、たまたま夫婦共通の知り合いが亡くなり、お通夜で妻の喪服姿を見かけた夫の話。

「それまでも一緒にお通夜やお葬式に参列したことはあるんです。でもそのときは、妻が先に行っていて、私はあとから駆けつけた。不謹慎だけど、みんなが同じような喪服でいる中、妻のことはすぐにわかった。やけに色っぽく見えました」

大勢の他人の中で見る妻が、他の女性たちよりずっと素敵に見えた。これが彼には衝撃だったようだ。いつも家の中でしか見ない、いて当然の妻が、実際には「誰に取られてもおかしくない女性」に、彼の心の中で位置づけが変わった。
つまり、もう一度、配偶者に恋愛感情を抱ければ、それがきっかけとなるのだろう。

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思い出の場所や映画で恋心は再燃するのか?(c)Takmeomeo

だが、日常の中でわざわざ恋愛感情を抱く状況を作り出すのは困難なものだ。そこで、年に一度でもいいからふたりきりで旅行に出てみたらどうだろう。もしくは、かつてデートした場所に行ってみるその頃に観た映画を、もう一度一緒に観てみる。恋人同士だったころを思い出し、恋のしかたをふたりで振り返ってみるのだ。かけがえのないパートナーだったのだなと思えれば、「生活をともにする同居人」だけではない、しんみりした感情も呼び戻せるはずだ。心が寄り添えば、自然と体も寄り添っていく。

あの頃は、互いに遠慮があり、恥じらいがあった。結婚生活を長い間続けるうちに、お互い遠慮や恥じらいはなくなってきたのだろう。だが、遠慮や恥じらいがないからこそ、身も心も解き放したセックスが可能になるとも言える。

長年連れ添った夫婦だからこそできるセックスがあるはずだ。そしてお互いを知り尽くした夫婦だからこそ、よりエロティックな感情も生まれるのではないだろうか。
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