フィギュアスケートの試合を見ていると、会場にぐるりと張られているたくさんのバナー(横断幕)に気づくことでしょう。


バナーを見るのも、楽しみのひとつ

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写真はイメージです。こうやって国旗にメッセージを乗せるバナーもありますが、フィギュアスケートでは、棒にくくって旗のように振ったりすることはありません。

こうしたバナーはどれも、基本的にはスケーターを応援したいという気持ちを持ったファンが自主的に掲げているもの。

日本の会場では、バナー掲示のできるスペースよりバナーの数の方が多いこともあり、開場前にバナーを張りたい人たちの列ができていることもあります。

スケーターたちも、「あのバナー、今回もあるなあ」と自分のバナーに気づいているようですし、バナーを楽しみに見ているファンも多いことでしょう。

私も、バナーを見るのが大好きです。
各国の文字を使って選手の名前や愛称を目立たせたり、スケーターの国の国旗をベースにしたデザインに凝ったりと、バナーの数だけ味わいがあります。特に日本人のファンの手先の器用さや丁寧さは光っていて、日本の会場に張り巡らされているバナーは、1つひとつがとても味わい深いものです。


10年くらい前には……

いくつもバナーを作った方の話も聞いたことがあります。
手芸が得意なその方は、自分が応援している選手のバナーを1つ手作りし、2つ手作りし、演技後に投げ込むためのグッズを手作りし、としているうちに、がんばっているけれどまだバナーのない日本選手のためにメッセージを込めたバナーを作るようになったそうです。

海外の試合に行くときには、日本選手全員のバナーを用意しておき、会場を見てバナーがない選手がいるときには持ってきたものを張って……と、バナーを通じて応援することも楽しんでいました。

そうやって、バナーを通して「ちゃんと見ているよ」ということを伝えられた選手は、「誰が作ってくれたのかな?」と思ったり、「自分のバナーもあった!」と喜んだり。
今ほどのフィギュアスケートブームが来る少し前の頃ならではのエピソードです。


たくさんの人の記憶に残っているバナー

今年1月のメダル・ウィナーズ・オープンの際には、懐かしいバナーを目にしました。

白地の布の「笑え!武史」という、力強い文字が躍動するバナーです。

本田武史さんの応援バナーで、彼が現役時代には、どこの会場に行ってもこのバナーが掲げられていて、「ああ、今日も『笑え!武史』が来てるなあ」となんとなく嬉しく感じたりしていました。

このバナーに限らず、ファンの心それぞれにさまざまなバナーの思い出があることと思います。