グランプリファイナルへの出場者が決定!

グランプリシリーズの6戦目であるNHK杯が終わり、これで、12月8日からフランス・マルセイユで開催されるグランプリファイナルへの出場者が決定しました。

日本からは、男子シングルの羽生結弦宇野昌磨、女子シングルの宮原知子が進出します。

◆グランプリファイナル進出者(上位6人、6組)
男子女子ペアアイスダンス


グランプリファイナルで注目されるのは……

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男子シングルでは、新たな4回転時代に突入し、誰がどの種類の4回転をいくつ跳ぶのか。女子シングルでは、4人のロシア選手を含めて皆、3回転+3回転をいかに決めてミスなく演技できるか。また、ペアでもスロージャンプやツイストリフトで4回転を跳ぶ組もいるほど高度化している技の出来はどうか。そしてアイスダンスでは、2シーズンぶりに競技復帰したバンクーバー五輪金メダリストでソチ五輪銀メダリストのヴァーチュ組と、彼らの不在の間に世界選手権を2連覇しているパパダキス組との同門の戦いの行方はどうなるのか。

……といったことが大きく注目されています。いずれも難しい技や細かなステップに注目して演技を見ることになりそうです。

難しい技をきれいに決めるのを見た時に感じる興奮は、スポーツ観戦らしいわくわくものです。と同時に、フィギュアスケートを見てまだ間もなかったり、ジャンプを見分けるのが難しいと感じていたりするときには、上記とはまた別の見方を試して、もうひとつのフィギュアスケートの楽しさに触れていただければと思います。


プログラム全体を1つのパッケージとして見る

「フィギュアスケートのもうひとつの楽しさに触れる」ときに意識したいのは、「プログラム全体を1つのパッケージとして見る」ということ。1つひとつの技の詳細にはあまりこだわらずに、「スピードがあるなあ」とか「音楽ととてもマッチしていて、演技が気持ちいい」とか「音楽と振付け、選手の動き、衣装などすべてが同じテイストで、この選手らしい世界観を見せているなあ」など、演技の数分間を、ありのまま、感じるままに見てみると、自分の感覚だけでできあがったその選手の印象、というものが自分の中に生まれます。

ジャンプの成否などに印象を左右されがちなのですが、フィギュアスケートは、魅せるスポーツ。技術だけでなく、スケートの滑らかさや、氷上に描く世界観を感じるのも、フィギュアスケート観戦の醍醐味のひとつです。


選手の印象が「点」から「線」へ

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シーズン前半の1つの頂点であるグランプリファイナルで、世界トップ選手たちのこの時点での演技のイメージ、雰囲気をつかんでおくことは、その後にもつながっていきます。

グランプリファイナルの演技の印象を持っていると、シーズン最後の最大の大会である世界選手権の演技と、変わっていない部分や大きく変わったところを感じられるかもしれません。
グランプリファイナルから世界選手権までの3か月半ほどの間で、その選手がどういう方向に変化したのか……それがもし見えたら、その選手が来シーズン、平昌五輪へむけて、何をどう強化しようとしているのか、その方向性が見えるかもしれません。

こうして、「1つの演技」という「点」だった選手の印象が「線」になって、その先につながっていきます。

完璧な演技に触れることは、フィギュアスケート観戦のおもしろさのひとつです。ですがほかにも、「もともとはこういう選手だったけれど、その後こういうことを考えて、こうやって強化して、そしてこういう選手になった」という選手生活全体(主に後半)を長期的に見ることができることも、フィギュアスケートというスポーツの持つ大きな醍醐味のひとつだと感じています。

年を追うごとに身体が大きくなり大人になってきた選手の、内面の深まりを感じさせる演技に触れ、そこからさらに深化を進めていく様を見る……そんな側面からもフィギュアスケートを見てみることをおすすめします。

少し先になりますが、12月下旬の全日本選手権では特に、そういった進化や深化を選手たちから感じます。会場に足を運ぶ予定の皆さんは、ぜひ、昨シーズン、その前のシーズンの選手たちの演技を思い出し、過去の彼らと今の彼らとの違い、変化、進化、深化を探り、楽しんでいただけたらと思います。結構ぐっとくる観戦法です。



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