グランプリシリーズのエントリー発表
~浅田選手やチャン選手の名前も
6月15日には、新シーズンのグランプリシリーズ6大会に出場する選手も発表されました。人気選手たちがどこでどう戦うのかということとともに今年注目されたのは、浅田真央選手とパトリック・チャン選手(カナダ)の復帰でした。ソチ五輪まで世界トップで戦ってきたベテランの域に入る2選手は、五輪翌シーズンである昨シーズンを休養に充てました。そういう選手はこれまでにもたくさんいましたが、その後本当に復帰して、トップレベルで戦い続けた選手はそんなに多くありません。現段階では、浅田選手は中国杯とNHK杯に、チャン選手はスケートカナダとエリック・ボンパール杯(フランス)にエントリーしており、試合に戻るという強い気持ちで練習していることが伝わってきました。
こうした選手たちには、試合の勝敗の行方だけでなく、ベテランならでは、大人の選手ならではの中身の詰まった、その人となりが伝わってくる演技、「彼らにしかできないスケート」というものをより期待したいですし、そうした演技をきっと見せてくれることと思います。
▼各大会のエントリーはこちら。
(男子シングル/女子シングル/ペア/アイスダンス)
新しい日本のペア、アイスダンスカップルの誕生
日本のペア、アイスダンスにも大きな動きがありました。須崎海羽&木原龍一ペアと、村元哉中&クリス・リードというアイスダンスカップルが新しく結成され、大いに話題になっています。女子シングルからペアへの転向を決めた須崎選手以外の3名は、これまで日本人のパートナーとの競技経験があります。新しいパートナーも日本人だということの背景には、日本のフィギュアスケート界でカップル競技人口が増えてきたこと、興味・関心が強くなってきたことも関係しています。今後も、日本人同士のペアやアイスダンスカップルが誕生するでしょう。シングルだけでなく、カップル競技も含めた本当のフィギュアスケート強豪国への第一歩を感じさせるニュースでした。
またこれは、2年8か月後のピョンチャン五輪にとっても、明るい話題です。この2組がそれぞれにペア、アイスダンスのカテゴリーで出場するだけでなく、団体での日本チームの動向にも関わってきます。彼らのデビューが待ち遠しいです。
ソチ五輪後1年目の2014-15シーズンが終わり、ピョンチャン五輪シーズンにむけた2年目の輪郭が少しずつ見えてきた6月の下旬でした。