亀山早苗の恋愛コラム/亀山早苗の恋愛情報

恋することにタブーはないのか?(2ページ目)

最近、保育園や子どもの習い事を通して知り合う「不倫関係」を、よく耳にするようになってきた。子どもがらみで恋愛に発展することを避けてきた人たちは多かったはずなのだが、もはやその「タブー」もなくなっているようだ。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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夫婦は意見の一致を見ないから

子どもを通して愛情を育む。夫婦のほうがよほど、それができると思うのだが、必ずしもそうではないと、ヒロシさん(40歳)は言う。

「家庭によるんでしょうけど、うちは子どもに関して、妻とことごとく意見が違う。しかもそこに妻の両親なども口を挟んでくるから、なかなか子どもを通して妻と心が行き交うような会話ができない。妻は妻のやり方で子どもに接し、僕は僕で接している。両親の意見が一致していなくてもいいとは思うけど、妻のやり方では子どもの自立心が育たないというのが僕の考え」

そんなヒロシさんは半年前、子どもが夢中になっているサッカーを通じて同い年の女性と知り合った。彼女の子がレギュラーからはずされたとき、「大丈夫だよ、ここから這い上がればいいんだ。負けるな」と声をかけたのがきっかけだった。
「うちの夫はこういうとき、息子をダメなヤツだと叱るだけなんです。助かりました、と言われて。調子に乗って、我流の教育論をぶったら彼女が共感してくれた。そこからお互いに好意をもって」

理解と共感。寄り添う気持ち。

夫婦は互いに我が出てしまい、なかなかこういう思いやりをもつことができなくなっているのかもしれない。夫は夫なりに、妻は妻なりに、「自分ばかりが大変」という気持ちもあるだろう。夫婦ではわからないことが、他の夫、他の妻の言い分なら素直に聞くことができるという側面もある。

日常生活は、ある程度、事務的合理的に進めなければうまく回らないところがある。そんな日常を送るうちに、もっとも理解し、もっとも思いやりをもたなければいけない相手を、甘えも手伝ってないがしろにしてしまうのかもしれない。そして、似たような境遇にある他の異性へと目も心も移っていく。

それを悲しいことととらえるか、夫婦がぶつかりあわずにすむと思うか。いずれにしても、こういった不倫関係は、今後も増えるのではないかと個人的には考えている。

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