礼文の女王・レブンアツモリソウに会いに行く
礼文島の香深フェリーターミナルに到着すると、まっ先に皆さんをお出迎えしてくれる島のゆるキャラ・あつもん。このモデルとなったのが、島でしか見ることができない固有の花、レブンアツモリソウです。礼文島のゆるキャラ・あつもん
「駆け足ツアーなので、ゆっくりとフラワートレッキングを楽しむ時間はない」という方でも、もし旅のスケジュールがうまく開花時期と合うようなら、せめて珍しいレブンアツモリソウだけは見ておきたいものです。
平家物語に出てくる武将・平敦盛(たいらのあつもり)が背負っていた、矢を防ぐ武具の母衣(ほろ)に由来して名付けられたというハードなイメージとはうらはらに、ラン科に属するその姿は優美にして華麗。まさに「礼文の女王」の名前に恥じない花と言えます。
礼文の女王・レブンアツモリソウ
それでは、この「女王様の宮殿」、島の北部にあるレブンアツモリソウ群生地に皆さんをご案内しましょう
レブンアツモリソウ群生地
筆者が取材で訪れたのはまだ開花のピークには少し早い5月末でしたが、群生地の所々にはぽっこりとした可憐な花がちらほら。運よく何株かが群生して開花している様子もカメラに収めることができました。
たまさか早朝に降った雨の水滴が葉や花びらを飾りたて、傍らに咲くハクサンチドリの紫とのコントラストもひとしお。「水滴のネックレスをつけた白いドレスの女王様が紫の冠をまとう姿」に「拝謁」することができた次第です。
レブンアツモリソウとハクサンチドリの饗宴
なお、こちらで「野に咲く女王」に「謁見」することができる花の時期は5月下旬から6月中旬と限られてはいますが、それ以降でも島の北部にある高山植物園に行けば大丈夫。開花調整をしているので、8月末まで花を見ることが出来ます。またレブンウスユキソウ(エーデルワイス)やレブンソウなど礼文島固有種の花も時期に応じて楽しむことが出来ますよ。
高山植物園で咲くレブンアツモリ
レブンアツモリソウ群生地のDATA
住所 礼文町船泊村鉄府
開放期間 5月中旬から6月中旬まで (各年の開花状況により変更あり)
開放時間 8:30-17:00
問合せ 礼文島観光協会 0163-86-1001
サイト http://www.town.rebun.hokkaido.jp/kankou/atumori.html
高山植物園のDATA
住所 礼文町船泊高山
開園期間 5月1日~9月30日
開園時間 9:00-17:00(入園は16:30迄)
入園料 300円
定休日 5月20日~8月31日のシーズンは無休、その他は日曜日が休園
問合せ 0163-87-2941
サイト http://www.town.rebun.hokkaido.jp/shokubutuenn1/index.html
北のカナリアパークの花
2012年に封切りされ、第36回日本アカデミー賞で12部門の優秀賞を受賞した映画「北のカナリアたち」の小学校ロケ地となった北のカナリアパーク。ここから見る対岸の利尻富士は絶景の一言につきますが、その校舎脇や裏手には「カナリアガーデン」と呼ばれる可愛い花壇が残されています。映画・北のカナリアたちのロケで使われた小学校
また、校庭の一角では礼文島の固有種・レブンキンバイソウも育てられており、わざわざ山に登らなくてもここで見ることができます。
校庭の一角に咲くレブンキンバイソウ
小学校の校舎の中は、北のカナリアたちの「映画ギャラリー」となっており、こちらでは吉永小百合さんが扮する「はる先生」や可愛い子供たちのパネルと一緒に記念撮影もできます。
ここ北のカナリアパークは映画を観た方も、まだ観ていない方も楽しむことができる「ミニ映画村」。前述の桃岩展望台コースの終点にあり、フラワートレッキングに出かけたら帰りにはぜひ立ち寄っておきたいオススメの観光スポットです。
吉永小百合さんと一緒に、はいチーズ!
北のカナリアパークのDATA
住所 礼文町香深字奮部(ふんべ)
開園期間 5月1日~10月30日
開園時間 9:00-17:00
入園料 無料
定休日 無休
問合せ 礼文町産業課 0163-86-1001
サイト http://www.town.rebun.hokkaido.jp/kankou/canaria.html