四川料理の伝統的な「怪味(かいみ)ソース」とは?
お店オリジナルの怪味ソース
実は「怪」には複雑という意味があり、数種のスパイスと食材を使い、甘味、辛味、酸味がからみあったソースは四川料理の定番となっています。基本は、醤油・砂糖・酢・豆板醤・ごま油などが入っていて、既製品も販売されていますが、お店ではそれぞれオリジナルの配合で作られているようです。
そこで今回は、改めて噂の「怪味ソース」を味わえるお店をご紹介します!オリジナル配合で作られた怪味ソースを、さらにお料理によってアレンジされているところも注目です。
恵比寿と広尾の間に位置する「上海四川料理 廣安(こうあん)」
お店は、美味しいお店の激戦区でもある恵比寿駅と広尾駅の中間にあります。
明治通りを曲がった路地にある店内は、コンクリート打ちっぱなしの洗練された内装。横浜の中華街にある中料理店とはまた違った都会らしいインテリアです。カウンター席もあり、落ち着いたバーのような雰囲気もあります。
前菜として出てくる一皿。
みずみずしいきゅうりにかかっているソースが、まさに怪味ソースをアレンジしたもの。白胡麻も入ってコクと食感をプラスしたソースがかかったきゅうりは、止まらなくなる美味しさです。これが、まさに甘味、辛味、酸味がからみあった深みのあるソースのなせる技なんですね。
同店の名物メニューのひとつで、蒸し鶏でいただくスタイルの「よだれ鶏」。これもオリジナルの怪味ソースが使われています。口に入れた瞬間ではなく、あとからジワーっと辛さが口の中に広がりますが、決して味覚が麻痺してしまうような辛さではなく、むしろ、またひと口食べたくなる味です。ふっくらとジューシーに蒸された鶏肉との相性もバツグンでした。
次のページでは、怪味ソースを使っていないメニューも幾つかご紹介します。