iPodのHiFi化を予感させる「ND-S1」
前回の記事「iPod活用術~自宅でHiFiオーディオ化」では、デジタル出力の有用性と対応機器をご紹介しました。ところが、マランツ「CD6003」は、今やあまり使わなくなったCDプレーヤーだったり、パイオニアの「VSA-LX52」は10万円クラスAVアンプだったりと、「iPodを接続するだけ」には少し煩雑な感がありました。唯一、iPodドック的シンプルさで、汎用性の高いデジタルオーディオ信号(S/PDIF)が取り出せる機器としては、超ハイエンドCDプレーヤーなどで有名なWADIAが「WADIA 170I TRANSPORT」を発売済みですが、6万円以上と高価で、気軽に買えない「敷居の高さ」は否めませんでした。
今回ご紹介するオンキヨー「ND-S1」は、なんと、「WADIA 170I TRANSPORT」と同様、iPodから、汎用性の高いデジタルオーディオ信号(S/PDIF)が取り出せる上に、PCのUSB音声出力をS/PDIFに変換する「USBオーディオ」機能も搭載! 多機能で、PCオーディオとの親和性の高さも魅力です。
今回は、「ND-S1」とオンキヨ-の最新HiFiデジタルアンプ「A-5VL」と組み合わせ、音質を中心にレポートします! iPodはHiFi化できるのか?!
*ND-S1のiPod対応状況については、オンキヨ-の公式サイトを参照してください。
HiFiは黒だ!!
HiFiオーディオ機器の定番色は、国や地域、時代のトレンドにより、黒、シルバー、ゴールドの3色がグルグル回っている感じです。現在、日本のHiFiは、ゴールドやシルバーが主流のようです。しかし、筆者鴻池の個人的な好みは、今から25年前、オーディオに燃えていた中学生時代を思い出す「黒」。
そこで今回は、試聴用のシステムとして、組み合わせるアンプと、音質比較用のSACD/CDプレーヤーは、オンキヨーのオンライン直販サイト「e-onkyo direct」でのみ限定販売されている黒色モデル「A-5VL(B)」と「C-S5VL(B)」をチョイス。
これにあわせ、「ND-S1」も、海外用の試作品という黒色モデル(発売未定)を特別にお借りしました。
※「A-5VL(B)」と「C-S5VL(B)」の詳細については、「e-onkyo direct」の特設キャンペーンサイトをご参照ください。
■耳より情報:
「e-onkyo direct」は、店舗を持たないオンライン直販ですが、実際に製品を見たり聴いたりできる試聴イベントを開催する事もあります(不定期)。
右の写真は、2009年8月1日、麻布十番のレストラン「サンス麻布十番」で開催された「A-5VL(B)」と「C-S5VL(B)」の、試聴イベントの様子。技術解説やQ&Aのの他、持参したCDの試聴も好評のようでした(イベントの詳細レポート)。興味のある人は、普段から、「e-onkyo direct」サイトでイベント開催情報のチェックをすると良いかもしれません!