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ぐんまパワースポットめぐり 【妙義山編】

“上毛三山(じょうもうさんざん)” と呼ばれ、群馬を代表する明峰として親しまれている三つの山。荘厳な神社や自然に囲まれた湖などを中心に、最近はパワースポットとしても注目されています。今回紹介する妙義山は、木々の緑やゴツゴツした岩山に囲まれた姿が特徴です。神秘的な雰囲気の妙義神社のほか、周辺の隠れた湧水スポット、旅の途中に立ち寄りたいお店などにも行ってきました。

坂本 めぐみ

執筆者:坂本 めぐみ

群馬ガイド

日本三大奇勝の妙義山

妙義山

国道18号線沿いから見える新緑の妙義山


妙義山は群馬の西側、長野県境にそびえる山で、金鶏山(きんけいざん)、金銅山(こんどうざん)、白雲山などいくつかの山を総称して妙義山と呼んでいます。

富岡市、安中市、下仁田町と、2市1町にまたがっていて、金鶏山や白雲山などの南側の山一帯を “表妙義” 、丁須ノ頭(ちょうすのかしら)や御岳など北側一帯が “裏妙義” と呼ばれています。

妙義山は大分の耶馬渓(やばけい)、小豆島の寒霞渓(かんかけい)と並び、 “日本三奇勝(さんきしょう)” のひとつとしても知られ、切り立った岩が林立する姿はとても特徴的です。

さくらの里

春は山桜やツツジが見ごろを迎える「さくらの里」


妙義は日本百景にも選ばれていて、春は桜につつじ、初夏の新緑、秋には紅葉の名所として多くの人が訪れるほか、登山コースも充実しています。

明治時代にイギリス人の登山家が、妙義山で本格的な登山技術を日本人に初めて教えたことから、 “近代登山発祥の地” とも伝えられているそうです。

標高はそれほど高くはありませんが、妙義山一帯から関東平野を見下ろす景色は壮大で、 “見る価値あり” の絶景です。また、上信越道の松井田・妙義インターチェンジも近いため、首都圏からのドライブコースとしてもおすすめの場所です。

旅のスタートは妙義感満載の道の駅から

緑に囲まれた山道を気持ちよく登っていくと、すぐに見えてくるのが「道の駅・みょうぎ」です。木を基調とした建物や、周辺の街路灯などをよ~く見ると……?

道の駅

観光客にも人気の「道の駅・みょうぎ」


切り立った山の特徴を、屋根の形や街路灯などのデザインにうまく取り入れていてイイ感じです。車を降りたら、こんなところにも注目してみてください。

「道の駅・みょうぎ」では、採れたての地元産野菜が格安で買えるほか、車も駐車でき、トイレや休憩スペースもあります。近くには日帰り温泉施設の「もみじの湯」もあるので、旅の途中で立ち寄ってみてください。

<DATA>
道の駅・みょうぎ
住所 : 群馬県富岡市妙義町岳322-7
電話 : 0274-73-3991
営業時間 : 9時~17時(季節により変更あり)
休館日 : 第3月曜日(祝祭日の場合は翌日・季節により変更あり)


信仰の山・古木に囲まれた妙義神社

駐車場から歩いてすぐのところに妙義神社の大鳥居が見えてきます。

この鳥居をくぐり、勾配のある坂道の参道、真っ赤な総門と進み、急な石段を275段ほど登るとようやく御本社が見えてきます。道のりは険しいですが、宮司さんいわく「一段一段ちゃんとあがっていくことにより御利益もある」そうです。

なお、う回路として御本社近くの石段の脇には、ゆるやかな脇参道も整備されていました。

妙義神社の石碑

妙義神社の入り口に建つ石碑


大鳥居をくぐり、総門の手前まで来ると、「妙義神社」の文字のはるか後ろに、何だか文字のようなものが見えます。拡大してみると……。

大の字

神社入り口から、はるか先に見える妙義の大の字


「大」の文字が見えるのがわかりますよね。これが有名な「妙義の大の字」で、高さ・幅ともに5メートルあるそうです。何とこの文字は江戸時代に建立されたそうで、妙義大権現を省略して「大」という文字になっています。

神社の目印として、また昔は神社までお参りに来られない人が、中山道の安中・松井田宿から大の字に向けてお参りしたとも伝えられています。現在も神社の境内から文字の近くまで行ける登山道が整備されていますが、途中にはクサリ場などもあり、入山カードを提出する必要もあることから、どちらかというと上級者向けのルートになっています。

妙義神社の石段

手水舎で身を清めたあと、御本社を目指して登る石段


御本社に続く最後の石段がこれ。いびつに曲がった階段が、歴史を感じさせる場所です。石段の幅も一定にそろっていないため、歩き疲れた体には少々キツイ階段ですが、だからこそ宮司さんの「一段一段ちゃんとあがっていくことにより御利益もある」という言葉が身にしみます。

最近、木を剪定したり、古木を切ったようで視界がスッキリしていますが、少し前まではうっそうとした森の中のような感じでした。このため、以前は「義経」など、大河ドラマの撮影も行われたことがあるそうです。

妙義神社の石段の上

石段の上からは眼下に関東平野が一望できる景色が広がります


石段の途中で振り返るとこんな感じです。眼下に広がる景色は、苦労して登ってきた甲斐があるほど爽快な眺めでした。

御本社

隠れた部分まで見事な彫刻が施された妙義神社の御本社


妙義神社は開運、商売繁盛、学問、五穀豊穣の神として信仰されてきたほか、富岡製糸場が近い養蚕地帯だったため、養蚕信仰とも深いつながりがある神社です。現存している建物は江戸時代に徳川幕府の命により建立されたもので、御本社は国の重要文化財に指定されています。

精巧な彫刻など豪華絢爛な姿が特徴的で、「何だか日光の東照宮みたいだな」と思っていたところ、宮司さんが “上毛(じょうもう)の日光” とも呼ばれていると教えてくれました。

天狗様

御本社の裏に鎮座する天狗様


妙義は特徴ある山の形から、「この山は怖い、何か不思議な力がある」と、古くは縄文時代から信仰が始まり、鎌倉時代には山伏(やまぶし)たちの修行の場だったことから、天狗信仰が入ってきたと言われています。このため、御本社の真裏には「心願成就の天狗社」があるので、お参りの際には、裏までまわってゆっくりとお参りしてみてください。

<DATA>
妙義神社 
住所 : 群馬県富岡市妙義町妙義6
電話 / FAX : 0274-73-2119
アクセス : 上信越道・松井田妙義インターチェンジから約10分
「道の駅みょうぎ」の無料駐車場に駐車可


< 次のページでは、神社のお参りの際、一緒に立ち寄りたいスポットを紹介します

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