ストリートにハマル一台 グラストラッカー
1430960703
1990年代後半にトラッカーバイクブームがおきました。ホンダはFTR250/FTR223を、ヤマハはTW200/TW225をリリース。そして、スズキがリリースしたのがグラストラッカーです。そもそもトラッカーバイクの語源はアメリカで人気のダートトラックという競技からきています。
ダートトラックとは砂を敷き詰めたコースを軽量で頑丈な車両にブロックタイヤを装備したバイクでリアタイヤを滑らせながらハンドルを進行方向と逆に切ってコーナーを駆け抜けていくレースの事を言います。
ただし、日本でのブームは生粋のトラッカーバイクブームと言うよりは、街中を気軽に走れるストリートバイクとして人気が高まった印象があります。
前述したホンダFTRやヤマハのTWがオフロードを走行することを想定したブロックタイヤが装備されているのに対して、グラストラッカーはロードタイプを装備しているので、他の二台に比べてもストリートバイクとしての使い勝手を考えた車両と言えます。
グラストラッカーにはバリエーションモデルとしてタイヤの径を大きくし、ブロックパターンを採用、フロントフォークとリアサスペンション、スイングアームを延長したグラストラッカービッグボーイというモデルが存在します。
こちらのモデルはFTRやTWに近いトラッカーバイクの気質が高いモデルと言えますが、今回はグラストラッカーを一週間通勤で試乗してインプレッションをお届けします。
心臓部のシングルエンジンはスズキ伝統の249cc空冷単気筒
グラストラッカーは2000年に登場しましたが、搭載されたエンジンは当時既に販売されていたロードバイク ボルティーと共通のエンジンを採用していました。私は以前ボルティを所有していたことがありますが、5万キロ走って多少エンジンから異音が出るようになっていましたが、当たり前のメンテナンスだけで元気に走ってくれました。
ボルティは廃盤となり、後継機としてST250が販売されましたが新設計エンジンが採用された為、グラストラッカーも同タイミングでマイナーチェンジが実施され、ST250のエンジンを搭載しました。
2015年現在もST250、グラストラッカー共にカタログにラインナップされている息の長いモデルと言えます。また、どちらの車両もJ438型と呼ばれるエンジンが搭載されており、二次減速比の違いこそあれ、全く同じエンジンを搭載しています。