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「不倫」がビジネスになる時(2ページ目)

日本に上陸して3年たつ不倫出会いサイト「アシュレイ・マディソン」。現在、日本での登録者数は180万人だという。不倫がビジネスにまでなった理由はどこにあるのだろう。そして、現在の既婚女性たちが「不倫」に対して思うこととは――。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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「不倫」に女性が求めるものとは

既婚女性たちの多くは、家庭を壊す気など毛頭ない。むしろ、家庭は大事だと言いきる。

「家庭に仕事とセックスは持ち込まない」
「恋愛と結婚は別」
「いいセックスができないなら、婚外恋愛はしない」

最近聞いた女性たちの言葉だ。
かつて男性たちが口にしたことを、まだ一部とはいえ、女性たちが堂々と言える時代になっている。

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セフレではなくあくまでも“恋人”

もちろん、誰もかれもが割り切っているわけではない。「セフレ」という言い方を、彼女たちは極端に嫌う。

「実際、3年つきあっている人がセックスできなくなって、つい先日別れました。自分で自分を冷たいと思ったけど、やはりセックス込みでなければつきあう意味が見いだせなかった。だからといってセフレというわけじゃないんだけど……」
沈んだ口調で、マリさん(仮名=47歳)はそう言った。

彼女たちにとっては(もちろん、不倫している男性たちの一部にとっても)、あくまでも「体だけの遊びの関係」ではなく、「結婚の外での恋愛」でなくてはならないのだ。恋愛感情がともなわなければ、女性はセックスをしないことになっている。遊びでセックスをするのは、多くの女性にとって、いまだに御法度。そんな「ふしだらな女」であることを自分で認めるわけにはいかないのだ。

ときめきたいが、家庭を捨てるような激しい恋愛になっても困るのが女性の本音。だから、相手にも家庭があって、お互いに家庭を優先しながら、夫とはできない話をしたり、夫とはできないセックスをしたりしたいのである。

そもそも女性には、簡単に性欲を満たせる場所がない。女性用の風俗といえるものもあるにはあるが、一般的に利用する人が増えているとは思えない。女性は「恋」という真綿にくるまないとセックスがしづらいこと、お金を出して性欲を満たすことに対して抵抗感があること、まずは人間性がわからないと恐怖感を覚えること、などいろいろ理由はあるだろう。

男性にとって、性欲は「処理するもの」「排出するもの」だが、女性はあくまで「満たされるもの」でなくてはならない。生理的な意味だけでなく、精神的な充足感も必要なのだ。そのあたりは気持ちで割り切れるものではないだろう。

だから「不倫という名の恋」が増える。SNSの出現で、元カレや過去の友人たちと密会する既婚女性がどれだけ増えたか……。そしてついに、不倫はビジネスとして成功するような時代になったのである。

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