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「不倫」がビジネスになる時

日本に上陸して3年たつ不倫出会いサイト「アシュレイ・マディソン」。現在、日本での登録者数は180万人だという。不倫がビジネスにまでなった理由はどこにあるのだろう。そして、現在の既婚女性たちが「不倫」に対して思うこととは――。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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2002年にカナダで立ち上げられた「アシュレイ・マディソン」(Ashley Madison)は、既婚男女の出会いの場を運営している。現在は46カ国で展開しているという。
同社・国際事業ディレクターのインタビューが東洋経済オンライン(「不倫ビジネス」が成功?世界最大サイトの謎」)で発信されているのだが、これが非常に興味深い。

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アシュレイ・マディソンのトップページ

日本には2013年に上陸。世界最速で会員数が100万人に達した、と話題になったものだった。現在の日本での会員数は180万人。日本でのメンバーの教育レベルは世界平均より高く、男性の35%、女性の32%が大学院卒。これは世界平均の2倍の水準だそうだ。

「不倫」の過去と現在

アシュレイ・マディソンが日本で成功したのは、おそらく女性たちの意識が変わった時期にちょうど合ったからではないだろうか。 

16年ほど前から、不倫の取材を続けているが、当時は既婚男性と独身女性の組み合わせが圧倒的に多かった。働く既婚女性のみならず、専業主婦も携帯をもつようになり、さらにスマホ時代になって、不倫は既婚同士の組み合わせが激増したのだ。

独身女性たちが、「既婚男性とつきあってもメリットがない。そんな恋愛はいらない」と冷めた発言をするようにもなったし、逆に不況に疲れた男たちが、「若い女性とつきあう気力体力がない。癒やされたい」と同世代の女性を求めるようになったことも大きい。

さらに既婚女性が、「うちはレスだから」と声高に言えるような時代にもなった。夫婦のセックスレスが4割を超えている時代である。かつては、「夫がしてくれない」ことで不満を訴える妻が多かったが、今は「夫とはしたくない」と言う女性も増えている。

既婚同士が不倫に走る土壌が、日本では熟していた。そこへもってきて、不倫専門の出会いの場ができたのだ。今までの出会い系と違って、海外で実績を上げているらしい組織であること、住所や電話番号を登録する必要もないことから、女性たちも安心したのかもしれない。アシュレイ・マディソンに、あっという間に100万人が登録したのも理解できる。言葉はよくないが、これは時代が求めた「必要悪」なのではないだろうか。

>>不倫に女性が求めるものとは?
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