明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業
日本が世界文化遺産に推薦していた「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」(福岡、長崎、静岡など8県)について、世界遺産への登録の可否を調査する諮問機関「国際記念物遺跡会議」(イコモス)は5月4日、「登録が適当」と国連教育科学文化機関(ユネスコ)に勧告しました。6月にドイツのボンで開かれる第39回ユネスコ世界遺産委員会で正式決定する可能性が高そうです。「明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」関連銘柄
今回は、官営八幡製鉄所(北九州市)、三菱長崎造船所(長崎市)など、稼働中の施設(稼働資産)が日本で初めて対象となったことが大きな特徴です。今回は、稼働資産を持つ上場企業を、明治日本の産業革命遺産関連銘柄としてご紹介いたしましょう。新日鐵住金<5401> (東証1部)
新日鐵住金<5401>は東京都千代田区丸の内に本社がある日本首位、世界2位の製鉄会社。自動車用などの高級鋼板に強みを持ちます。今回の産業革命遺産の稼働資産である官営八幡製鐵所(福岡県北九州市)、橋野鉄鉱山・高炉跡(岩手県釜石市)は、新日鐵住金が継承しています。
■株式データ
株価 311.1円
単元株数 1000株
予想PER(連)9.23倍
実績PBR(連) 0.95倍
予想配当利回り 1.61%
時価総額 約2兆9564億円
三菱重工業<7011>(東証1部)
三菱重工業<7011>は東京都港区港南に本社がある総合重機の国内トップ企業。火力発電所用ガスタービンはじめ、航空、防衛、造船、産業機械など、幅広い事業基盤を保有します。子会社の三菱飛行機で、国産ジェット旅客機のMRJ(三菱リージョナルジェット)を開発しています。今回の産業革命遺産の稼働資産である三菱長崎造船所(長崎県長崎市)は、三菱重工が継承しています。
■株式データ
株価 673.6円
単元株数 1000株
予想PER(連)18.92倍
実績PBR(連) 1.39倍
予想配当利回り 1.48%
時価総額 約2兆2725億円
日本コークス工業<3315>(東証1部)
日本コークス工業<3315>は東京都江東区豊洲に本社があるコークス製造の最大手企業。コークスは石炭から作られ、製鉄に欠かせない原材料です。明治22年(1889年)、政府から官営三池炭鉱の払い下げを受けたことに始まり、三池鉱山として国内屈指の石炭採掘企業として発展しました。しかし、1997年に国内石炭採掘事業から撤退しています。その後事業変革を行い、現在はコークス製造の大手企業となっています。三池炭鉱(福岡県大牟田市・熊本県荒尾市)は、日本コークス工業が継承しています。
■株式データ
株価 116円
単元株数 100株
予想PER(連)15.26倍
実績PBR(連) 0.82倍
予想配当利回り 2.59%
時価総額 約350億円
*株式データは、2015年5月1日終値データ
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