株式戦略マル秘レポート/西村剛の「統計で勝つトレード」

6月株式市場の傾向は?【2020年】

6月相場は、軟調に推移しがちな5月から一転して、投資家が再び買いを始めるといわれています。そこで今回は、6月相場はどのような傾向があるのか、過去30年近いデータから調べてみました。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

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6月株式市場の傾向は?

6月相場は、保守的な決算内容を嫌気した投資家が再び買い戻しを始める月と言われています。今回は、6月相場はどのような傾向があるのかについて、過去の株価データから統計的に検証してみました。

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検証対象:全銘柄
検証期間:1990/03/01~2020/04/30

買い条件
・5月末の寄り付きで買い

売り条件
・25日経過後の翌日営業日に、寄り付きで売り
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5月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で、損益がプラスならば、6月は株価が上がりやすい月となります。反対に、損益がマイナスであるならば、6月は下がりやすい月と言えるのではないでしょうか。

以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。

■株式市場の傾向(6月)の検証結果
システムトレードの達人

システムトレードの達人

 勝率: 50.74 %
 勝ち数: 45,712 回
 負け数: 44,381 回
 引き分け数: 2,222 回

 合計損益(率): 93,263.84 %  平均損益(率): 1.01 %
 合計利益(率): 401,555.56 %  平均利益(率): 8.78 %
 合計損失(率): -308,291.72 %  平均損失(率): -6.95 %

 プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 1.303
 平均保持日数: 27.45 日

以上が、株式市場の傾向(6月)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は50.74%、1トレードあたりの平均損益は+1.01%となっています。勝率が五分五分ですが、平均損益もプラスになっていることから、6月は上がりやすい月と判断できるでしょう。

6月相場が上昇しやすい要因として、5月相場が軟調に推移しやすい点が挙げられます。5月は、3月決算企業の決算発表が本格化します。日本企業は保守的な見通しを出すことが多く、投資家は決算内容を嫌気して保有株を手放す動きが強まります。反対に6月は、5月に売られた株式の買い戻しが行われるため、株価が上昇しやすい傾向があります。

今回の検証では、6月相場には上がりやすい傾向にありました。そんな中、6月の株式市場で好調な銘柄を確認してみましょう。

 

6月の好調銘柄ランキング!

システムトレードの達人

システムトレードの達人

上記の表は先ほどの検証結果において、勝率の高い銘柄のランキングです。ランキング上位の銘柄から特徴を見ると、「タクミナ<6322>」「タツミ<7268>」「ソネック<1768>」などの企業と相性が比較的よいといえるでしょう。

ランキング上位の銘柄を詳しく見ると、ジャスダックやマザーズといった新興市場銘柄が多いことが確認できます。ジャスダックやマザーズはどちらも新興企業向けの市場であり、個人投資家の動向が表れやすい市場です。

6月はボーナス月なので、個人投資家の投資資金が増え、そういった市場の銘柄の成績が好調であるといえます。6月は、ジャスダックやマザーズなどの新興市場の銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。

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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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