一度見たら忘れられない珍地名「鼻毛石(はなげいし)」

鼻毛石

鼻毛石の標識や看板


赤城のふもと、南面に位置する前橋市宮城地区。この周辺を車で走っていていると、何ともインパクトのある地名が目に飛び込んできます。その名も「鼻毛石(はなげいし)」。その名前の由来になっているという岩があるときいて、早速見に行ってみました。山頂から前橋市内に向かって県道4号線を大鳥居の周辺までくだってきたあと、大胡(おおご)方面に向かい県道101号線を15分ほど東へ進むと、前橋市と合併する前は宮城村と呼ばれていた地区に到着します。よく見ると道路わきの植え込みにも「ここは前橋市鼻毛石町」という看板が!

鼻石

鼻毛石の名前の由来となった鼻石


観光名所ではないため、細かい案内板などはありません。「鼻毛石」という名前と、「八幡さまの近くにある」という情報だけが頼りです。田んぼの中や住宅地をウロウロすること約10分。やはり地元の人にきくのが一番と思い、近くの電気屋さんへ飛び込んだところ、親切な住民の方がこの地名の由来の一つと言われている鼻石の場所を教えてくれました。

地元の人の話では、昔赤城山が噴火したときにここまで飛んできた石のようですが、この大きさだと石というより岩のレベルです。鼻の穴に似たくぼみが二つあり、そこから生えた草が毛のようだったことから鼻毛石という珍しい地名の由来になったとききました。また、郷土文化誌などを見ると、雨乞いの神でもあるようで、表面にあるくぼみをかきまわすと雨が降ると言い伝えられているそうです。

岩の近くには「鼻毛石町地名発祥の石」と書かれた看板も設置されていたほか、岩の上には小さな祠があり、しめ縄も飾られ、大切に祀られていました。インパクトのある名前だけでなく、このどぉ~んと鎮座した岩からは何とも言えぬパワーを感じます。さわるだけでも何かご利益があるかもしれませんよ。

休んでよし、買ってよし、「道の駅」は旅の強い見方

赤城の恵

赤城南面地域にある「道の駅・赤城の恵」


旅の途中、赤城のふもとにある道の駅に立ち寄って、地元限定の味を堪能したり、併設された立ち寄り湯で疲れを癒すのもおすすめです。さきほど紹介した鼻毛石地区からも近いのが、「道の駅・赤城の恵」です。赤城の恵とは、前橋産の農林水産物や加工品のうち品質の良いものとして認められた食品に与えられたブランドの名前です。道の駅の中にある農畜産物直売所では、この赤城の恵ブランドに認定された商品なども購入できます。

このほかにも、オランダ型風車がシンボルとなっている「道の駅・ぐりーんふらわー牧場大胡」 では、動物と触れ合ったり、バンガローを借りてバーベキューなどを楽しめたりできるほか、大鳥居から近い 「道の駅・ふじみ」では、 地元産の野菜や近隣農家が手作りした加工品などが充実した直売所が人気です。

<DATA>
群馬県内の道の駅
URL : http://www.haruna.or.jp/

ご当地の味

道の駅で購入できるご当地の味


そんな道の駅をまわり、気になったローカルブランドの商品をお土産に購入してみました。
  • 地元のパン屋さんが作った玄米食パン
  • なっからうんめぇ! 粕川(かすかわ)なっとう
  • 近藤さんちの豚肉でつくった無添加粗挽き・前橋ころとんウインナー
  • 清酒「赤城山」
  • 群馬のうんまい牛乳

赤城の恵ブランドにも認定されている「なっからうんめぇ! 粕川(かすかわ)なっとう」は、商品名に群馬弁を取り入れたユニークな一品です。群馬弁で「なっからうんめぇ」とは「とても(すごく)美味しい」という意味で、この「うんめぇ」は牛乳の商品名にもなっている「うんまい」とも言います。どちらも「美味しい」という意味です。

また、前橋は近年 “豚肉の街” としても有名です。赤城のふもとに広がる地域は養豚場も多く、群馬県産の豚肉を味わえるお店もあるので、コクがあってヘルシーな上州豚をぜひ味わってみてください。お土産用に持ち帰れる物もあり、今回は赤城の恵ブランドにも認定されている「近藤さんちの豚肉でつくった無添加粗挽き・前橋ころとんウインナー」を購入してみました。やはり素材がいいので、ボイルしたウインナーをそのままいただくのがおススメです。

「赤城山」と名前のつく地酒をお土産にするのもいいですね。旅の記念に、 『ご当地の味みっけたら買ってみない(ご当地の味を見つけたら買ってみて)』。

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前橋市赤城の恵ブランド認証品
URL : http://www.city.maebashi.gunma.jp/jigyousya/331/347/349/p011401.html

赤城の小さなチーズ工房「Three Brown(スリー・ブラウン)」

店舗

煙突が印象的な住居兼店舗を兼ねた建物


“赤城のふもとで美味しいチーズを売っているところがある” と、口コミでじわじわと人気になっているのが、チーズ工房「Three Brown」です。オーナー夫妻が長年夢見てきた 「牛を飼ってチーズを手づくりしたい」 という思いが形となったお店です。18年という長い準備期間を経て、2011年に3頭のブラウンスイス牛と共にチーズ作りがスタートしました。当初3頭だった牛さんたちも、今では7頭に増え、ハンコック・チェリー・ミントなど、それぞれ名前が付けられ大切に育てられています。

他にも、ヤギのすみれちゃんが草刈り役として大活躍していました。素人にはみんな同じように見える牛さんも、オーナーご夫妻はエサの食べ方や、ちょっとしたしぐさなどで見分けられるそうです。何よりも牛さんたちの様子を話す奥様の目を見ていると、自分の子供のように大切に育てていることが強く伝わってきました。

チーズ看板

店舗入り口には当日販売するのチーズの種類が書かれています


放牧もしながら、朝・夕2回の搾乳など、数々の作業を経て2日に一回作られるチーズ。生産から加工までを一貫して行っている100%手づくりの味です。新鮮なミルクで作られた無添加の味だと実感するエピソードとして、ガイドも初めて食べたときはあっさりした味だと感じましたが、今回ご主人と話していたときに「牛乳と食塩のみのシンプルなフレッシュチーズなので、市販のものと比べると味が薄く感じるかもしれない」と言われ、なるほどと納得しました。

また、自宅兼店舗を兼ねた建物を入ると、奥様が笑顔で出迎えてくれます。チーズ初心者から上級者まで、それぞれの好みにあったチーズを選んでくれたり、おいしい食べ方を教えてくれたりと、対面販売の良さを実感できるような楽しい時間も過ごせます。

チーズ

さけるチーズ(写真左)とカチョカバロ(写真右)


チーズ工房「Three Brown」で主に販売されているチーズは、フレッシュチーズの王道「モッツァレラ」のほか、赤城の恵ブランドにも認定されている「さけるタイプのチーズ(モッツァレラ)」、3週間から1カ月ほど熟成させた、ひょうたん型がかわいらしい「カチョカバロ」、モッツァレラを冷蔵庫内で乾燥させたチーズで、まん丸い形が特徴の「スカモルツァ」、ブラウンスイス牛100%のミルクと有機砂糖だけを銅鍋で丁寧に混ぜ続けた「ミルクジャム」、そして酸味があり脂肪分の少ないチーズにクランベリーやクルミ、レーズンなどをトッピングしたデザート感覚の「ドリー」などです。

チーズを買いにきた人に対して、それぞれの嗜好を細かく聴き、おいしい食べ方や保管の仕方などを丁寧に教えてくれる奥様の姿や、「牛やミルクの状態、また熟成の様子などで、どのようなチーズができるかやってみないとわからない」というご主人の話をきいていたら、牛やチーズという生き物に向き合っている大変さを実感したのと同時に、チーズを食べる人たちのことを思いながら作る “気持ちの入ったチーズ” だからこそ美味しいのだと感じました。

<DATA>
チーズ工房「Three Brown(スリー・ブラウン)」
住所 : 群馬県前橋市粕川町中之沢384-96
電話 / FAX: 027-285-6862
販売曜日 : 水・日・月末の土曜日(10:00~16:00 売り切れ次第終了)
URL : http://threebrown.jimdo.com/

林

赤城山頂のミズナラの林


大自然のなかに神秘的な湖や神社、温泉に地元ならではの名産品などが詰まった赤城山。パワースポットめぐりだけでなく、半日ほどで楽しめるハイキングコースも充実しているほか、「赤城クローネンベルク」、「ぐんまフワラーパーク」、ローラーすべり台が人気の「赤城ふれあいの森」など、家族で楽しめるスポットも点在しています。また、「ここへ行こう」という目的がなくても、公園や湖畔の林など、ふと立ち寄った場所に気持ちがデトックスされるような “自分だけのリフレッシュ・スポット” が探せるのも赤城山の魅力かもしれません。
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