亀山早苗の恋愛コラム/亀山早苗の恋愛情報

消極的“独身主義者”を生み出す、収入と結婚の関係

男女および正規非正規の賃金格差は、なかなか改善されない。そんな中、アラフォー男女は、どんどん結婚から遠ざかっていく。どこか靄がかかったように、恋愛にも結婚にも積極的になれない男女は、これからどうなっていくのだろうか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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国税庁「平成25年分 民間給与実態統計調査」によると、平成25年の民間企業で働くサラリーマンや役員やパート従業員などの平均年収は、414万円だという。男女別では、男性平均511万円、女性平均272万円。また、正規社員は平均473万円、非正規は168万円となっている。

お金

お金がなくても愛があれば?

一目でわかるのは、男女および正規非正規の賃金差だ。これが恋愛や結婚にまで影響を及ぼしているのではないだろうか。

ソロ男たちの恐怖

独身ひとり暮らしの男性を、「ソロ男」というらしい。昔なら「独身貴族」といわれるのだろうが、今は、貴族と言えるほど稼いではいないと当事者は言う。

「結婚したいと思ったこともあるけど、相手が専業主婦願望が強かった。だけど年収手取りはどんどん減っていくばかり。とても家族を養えるような給料はもらえない。そうなると、ひとりのほうが気楽です。そう思っているうちに年ばかりとってしまった」

42歳のAさんは苦笑した。男性の生涯未婚率は現在2割だが、近い将来、3割になると言われている。「男は家庭を持って一人前」という「常識」も、もはや崩れてきた。

彼には7年越しでつきあっている、5歳年下の彼女がいるという。彼女は実家で暮らしていて非正規で働いている。

「ふたりの収入を合わせれば600万くらいにはなります。だけど、それで子どもを育てていくのは大変。だったら、彼女は都内の実家に住んでいるほうが楽だし、僕は狭いけどワンルームでじゅうぶん暮らしていける。どうしても結婚したいから別れると言われたら、じゃあそうしようと言うしかないですね」

結婚しようがしまいが、それは個人の自由だ。昔から「独身主義者」はいた。だが、今は積極的に独身を楽しもうという気風があるわけではなく、「結婚をあきらめざるを得ない」雰囲気が漂っている。

「収入なんて少なくても結婚してしまえばどうにかなる」
「手鍋下げても一緒になろうと昔は言ったもんだ」
年配者からはそういう声も聞く。だが、今は40代前半でさえ、生まれたときから、家の中に家電製品が整っていた世代だ。結婚して不便、不自由な生活を送るくらいなら、ひとりでいたほうがマシだと感じても不思議はない。

>>一方、独身女性たちは…?
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