お金がなくても愛があれば?
ソロ男たちの恐怖
独身ひとり暮らしの男性を、「ソロ男」というらしい。昔なら「独身貴族」といわれるのだろうが、今は、貴族と言えるほど稼いではいないと当事者は言う。「結婚したいと思ったこともあるけど、相手が専業主婦願望が強かった。だけど年収手取りはどんどん減っていくばかり。とても家族を養えるような給料はもらえない。そうなると、ひとりのほうが気楽です。そう思っているうちに年ばかりとってしまった」
42歳のAさんは苦笑した。男性の生涯未婚率は現在2割だが、近い将来、3割になると言われている。「男は家庭を持って一人前」という「常識」も、もはや崩れてきた。
彼には7年越しでつきあっている、5歳年下の彼女がいるという。彼女は実家で暮らしていて非正規で働いている。
「ふたりの収入を合わせれば600万くらいにはなります。だけど、それで子どもを育てていくのは大変。だったら、彼女は都内の実家に住んでいるほうが楽だし、僕は狭いけどワンルームでじゅうぶん暮らしていける。どうしても結婚したいから別れると言われたら、じゃあそうしようと言うしかないですね」
結婚しようがしまいが、それは個人の自由だ。昔から「独身主義者」はいた。だが、今は積極的に独身を楽しもうという気風があるわけではなく、「結婚をあきらめざるを得ない」雰囲気が漂っている。
「収入なんて少なくても結婚してしまえばどうにかなる」
「手鍋下げても一緒になろうと昔は言ったもんだ」
年配者からはそういう声も聞く。だが、今は40代前半でさえ、生まれたときから、家の中に家電製品が整っていた世代だ。結婚して不便、不自由な生活を送るくらいなら、ひとりでいたほうがマシだと感じても不思議はない。
>>一方、独身女性たちは…?