子育て/子どもの発達障害・グレーゾーン

「他の子と違う…」新母子手帳に見る発達障害の気づき(2ページ目)

「どこか、他の子と違う」そんな思いを感じながら、子育てしている方もたくさんいると思います。初めての子どもだったりすると、なかなかその辺りも判断しにくいものです。そんなときには、母子手帳を見てみましょう。ヒントがたくさん載っています。今回は、最新の「親子健康手帳」を見ながら、その視点から考えてみましょう。

原 佐知子

執筆者:原 佐知子

子育てガイド

「生きるための必要な自己肯定感」を育もう

発達障害の解説入り

発達障害とは何かという簡単な解説も入っているl。

親子健康手帳の「きづいてあげよう 発達障害」のページには、発達障害そのものずばりについて、簡単ではありますが記載されています。ここに書かれてあるように、早めに特徴を理解してサポートすることが大切です。必要に応じて、医師や保健師に相談するのがよいでしょう。

また私はこれまでにも自己肯定感の大切さについて強く伝えていますが、親子健康手帳にもしっかり記載があります。発達障害の特性があると、一般のお子さんよりこの自己肯定感が育まれにくいものです。自分を大切に思えない人は、人を大切にできません。いろいろできなかったり失敗してしまうのは、発達障害の特性によるもので、その子自身の人格によるものではないということをしっかり理解してあげましょう。

お子さんが問題行動を起こしてしまったときは、何が悪かったのか、そしてどうすれば良かったのかを分かりやすい言葉で伝えて下さい。そして、その行動は悪かったけれども、繰り返さなければよいことを伝えましょう。決して、本人の人格を否定しないように気をつけましょう。

人を信頼し、絆を結べる大人になるために

自己肯定感を育む

学校に上がってからは、特に、自己肯定感が大切になります。

人は、自分を好きになれないと、人を信頼し絆を結ぶことができません。そのためには、小さい頃から人に愛され、自分が大切な存在であると思える経験の積み重ねが必要です。

社会に出て、自立するためには、たくさんの人との交流が欠かせません。小さい頃に家族に愛され、自分が大切にされた経験がないと、他人を大切にできないものです。失敗しても誰かが助けてくれる、人は信頼できるものと思える子育てをしてほしいと思います。

発達障害のある成人の多くは、親御さんに理解されず苦しんでいます。失敗するのが怖くて引きこもったり、社会に出られない人も多くいます。その原因は、周囲の理解不足です。まずは母親や家族が子どもの特性を理解し、環境を調整することが大切です。

親が子どものためを思う気持ちはみな同じです。子どもの将来のために、しつけをするのですが、発達障害のような脳機能に障害のある子どもには、努力してもできないことがあります。それがどんな事なのかはその人によって違うものです。障害でできないことを無理強いすることは、だれのためにもなりません。

まずは、母子手帳からそのヒントを得てください。そして、お子さんとほかの子との大きな違いがあれば、小児科や地域の相談機関を訪ねて見ることをお勧めします。

>>>育てづらい子・発達障害の子の子育てについて

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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