自分たちで衣装をつくる
洋品店のショーウィンドウ
そのような人たちは早い段階に、まず布地屋さんを訪ねます。生地屋さんは前年の夏ごろには、次の年の4月に行われるお祭りの流行柄を扱った生地を用意しています。
生地を用意したら、次にファッション雑誌や、フラメンコの衣装を扱った雑誌を参考に、自分のアイディアを盛り込んだ衣裳を作ります。
デザインが決まれば、それにつけるレースやビーズなどの装飾品を専門店に行って買い揃えます。お祭りに間に合わせるよう集めた材料で時間をかけて衣装を作り、世界で一着しかない自分のための服を作り上げます。
中には既存のお洋服、たとえばジーパンの上にフリルを付け、それを衣裳として着る手慣れた人もいます。どちらにしろ、服に合わせ、お花、ネックレス、腕輪などのアクセサリー、シージョは用意します。華やかに着飾る衣装を用意することで、お祭りを迎えるワクワク感が高まるのです。
その年の流行はどこから来るの?
衣裳を着た親子連れ
フラメンコの衣装は、生地の柄に水玉が入る物が定番です。これは昔から変わりません。しかしその年の流行で、その水玉の大きさが大きくなったり、小さくなったり、楕円形になったり、水玉同士が重なったりと様々に変化します。
またその並べ方も、規則正しく並べたり、ランダムだったりと、これも流行があります。近年は柄は水玉ではなく、ペーズリー柄も人気のようです。あとは小花を飛ばしたり、ストライプや水玉の生地などを四角にカットし、その生地を縦横に並べてつなぎ合わせたパッチワーク柄も人気です。
デザインは、昔は上下一枚でつながっているワンピース型が主流でしたが、最近はブラウスとスカートの、上下別れているタイプが多いようです。今年はそのスカートに、ハイウエストのカマーバンドを締める衣装が人気です。昨年はボディラインにフィットしたスレンダーなシルエットのマーメイドラインが人気の衣装でしたが、今年もその傾向は続いています。
日本は流行りの衣装の情報が、スペインから早く入って来ます。インターネットで調べたり、フラメンコ情報誌などで情報を知ることができます。またフラメンコライブなどを見に行ってみるのも良いかもしれません。一流の踊り手たちは意識してその年の流行を取り入れていますから、参考になります。
衣装は踊りのモチベーションアップに重要なアイテムです。積極的に取り入れてみて下さい。