いつか散りゆく関係か
意外と長い平均交際期間
2010年の第14回出生動向基本調査(国立社会保障・人口問題研究所)によると、恋愛結婚の平均交際期間は4.4年。意外と、長くつきあってから結婚するカップルが多いようだ。1987年の第9回調査では、3.1年だったことを考えると、恋愛結婚においては交際期間が1年以上延びていることがわかる。
つまりは、結婚という決断を先送りするふたりが多くなっているということだろう。
実際、周りにも5年、7年とつきあっているカップルは少なくない。
「わかります。わたしも学生時代からつきあい始めた彼と、もう7年を越えました。就職して2年くらいたったところで結婚を意識したんだけど、『まだしたくない』と彼に言われて。その後、私も仕事がおもしろくなってきて、もはやふたりの間で結婚話は出ません。この先、どうなるのかなと思うことはあるけど、まだ焦らなくてもいいか、と。すべて先送りです。結婚するきっかけがなくなっていますしね」
ヒロミさん(28歳)はそう言って笑う。近所のマンションで、それぞれひとり暮らし。どちらかがマンション賃貸を更新するたび、一緒に住もうかと話はするが、この状態のほうが居心地がいいという結論になるという。
長くつきあっていると、それぞれの仕事の状況にも変化がある。それによって心理状態も変わってくる。特に女性が仕事にのめりこむと、「結婚なんてめんどうだ」と思うようになりがちだ。
結婚すると、家事や両家のつきあいなど、どうしても女性に負担がかかるのは目に見えている。完全に分担するのはむずかしい。それだったら、ひとりで気楽に暮らして恋愛関係を維持しているほうがずっとラクだと女性は思う。
>>「長い春」がもたらす男女関係への影響は…?