自然と音楽に囲まれた山の湖

榛名山

榛名梅林から見た榛名山


関東平野の奥に位置する榛名(はるな)の山々。そんな榛名一帯の山を象徴するのが、四季折々に様々な景色が楽しめる榛名湖です。その湖を囲むように連なる相馬山、榛名富士、天狗山などの一連の山を総称して “榛名山(はるなさん)” と呼んでいます。
榛名湖

榛名湖に浮かぶスワンボートと榛名富士

湖の中にそびえる榛名富士の頂にはロープーウェイで登ることもでき、四季折々の景色を楽しみながら湖畔を散策したり、スワンボートや大型の遊覧船で湖を周遊することもできます。観光シーズンにとらわれず、冬場でも大規模なイルミネーションが行われたり、湖に張った氷に穴をあけてワカサギ釣りが楽しめるなど、一年中大勢の観光客が訪れる湖です。湖畔に立つだけで、山の “見えない力” や自然のパワーが、澄みきった空気に運ばれてくるのを感じます。

また、音楽とも関係の深い場所です。昭和のはじめに大ヒットした名曲「湖畔の宿」のモデルになったことを記念し、湖の近くには “湖畔の宿記念公園” があります。ここには歌詞が刻まれ、前に人が立つとメロディーが流れる記念碑も! そのほかにも、湖の周辺には一定の速度で走ると道路から音楽が流れてくる不思議な道 “ぐんまメロディーライン” もあり、童謡「静かな湖畔」のメロディーが20秒ほど流れます。伊香保温泉から榛名湖へ向かう道路にあり、最近では自動車メーカーのCMにも登場した場所ですので、榛名湖へドライブに来る方へおすすめのルートです。

大地のエネルギーを感じる神社

随神門

榛名神社の鳥居と随神門

そしてもう一か所、パワーを感じる場所が、榛名湖から車で15分ほどのところにある「榛名神社」です。西暦585年(今から1430年前)に創建された神社は、古来から鎮火、開運、家内安全、五穀豊穣、商売繁盛などのご利益があるといわれ、多くの参拝客が訪れます。

また、かつて盛んだった養蚕業ともつながりが深く、神社に入ってすぐのところにある随神門(ずいしんもん)には、全国のまゆ商人が奉納した額がかかっています。蚕のエサとなる桑がよく取れるよう祈願したものです。ほかにも、関東平野の奥に位置する榛名山や赤城山、上越国境の山々に黒雲がわいて、埼玉県や関東平野一帯で “ひょう” や “あられ” が降ってしまった場合、桑や麦などの農作物が全滅してしまうため、農家の人は榛名神社でもらった “ひょう除け” のお札を畑に立てて信仰したそうです。


境内から見えないパワー

木々に囲まれた神社に入ると、独特の雰囲気だけでなく、とぎ澄まされた空気も感じます。大木や川、岩などに囲まれているのが神社の特徴で、このような地形もあって、市街地が真夏に38度でも神社は30度ほどと、とても涼しいそうです。神社の入り口である随神門から奥の本殿まで、周りの景色を見ながらゆっくり歩いて15分ほどかかります。本殿に続く道を歩きながら、奥の方から見えない “気” が風にのって吹いてくるようでした。

みそぎ橋

随神門から見える “みそぎ橋”


また、明治までは神仏習合の習慣でお寺だった時期もあり、明治維新以降に「榛名神社」の名前に戻っています。そのことを物語るように、随神門をくぐってすぐのところにある赤い橋は「みそぎ橋」と呼ばれていますが、以前は「懺悔(ざんげ)橋」と言う名前だったそうで、仏教の “懺悔” の概念があったことがうかがえます。今では神道の概念で、この橋を渡ると身を清めるという意味で「みそぎ橋」と呼ばれていると、神社の宮司さんが教えてくれました。

瓶子の滝

紅葉の時期の瓶子(みずず)の滝


最近では外国からの参拝者も多いほか、数年前からのパワースポット人気もあり、県外からの参拝者も増えています。神社の宮司さんも「ご利益があるというのは、みなさんそれぞれが感じとられていると思う。実際に参拝された人の評判が口コミで広がった結果、パワースポットとして認知されるようになったのでは?」、「参道が森の中の遊歩道のようで、川もあり、木々に囲まれた社殿は立派だということで、みなさん独特の雰囲気を感じられていると思う」と、話されていました。


岩と一体となった本殿

御姿岩

御姿岩とつながっている本殿


江戸時代(1806年)に造られた本殿の一番の特徴は、後ろに御姿岩(みすがたいわ)と呼ばれる岩があり、その岩とつながっていることです。御姿岩の中に神様が祀られていて、横から見るとまるで岩から建物が生えてきたようにも見えます。他では例を見ない形の本殿は、江戸時代の神社建築を代表する権現(ごんげん)造りとなっています。

ご神水に浮かべる “おみくじ”

おみくじ

ご神水に浮かべると文字が浮き上がります

榛名神社は、雨乞いの神様としても有名です。神社には「万年泉(まんねんせん)」と呼ばれる泉があり、一年中、枯れることなく水がわいています。昔は農村が日照りに苦しむとき、この “ご神水(しんすい)” を竹筒に入れて神社でご祈願してもらったあと持ち帰り、その日のうちに田畑にまくと雨がふると言い伝えられていたそうです。群馬県は水力発電のダムがいくつもあるため、日照りにならないように、年に一度は電力会社も、この水をもらいに来るそうです。

また、榛名周辺の水は名水としても知られています。そんな水と縁のある榛名神社には、ご神水に浮かべて占う珍しい“おみくじ” があります。「ご神水開運おみくじ」と呼ばれているもので、本殿の前に売り場があり、参道の途中にある水場まで持っていき、ご神水に浮かべると文字が表れるという珍しいおみくじです。最後は、水場の近くにある回転燈籠の中におみくじをおさめます。干支ごとに小窓がついているので、自分の干支の場所におみくじを入れてください。この燈籠は「廻運燈籠(かいうんとうろう)」とも呼ばれており、燈籠をまわすと運も廻ってくるとされています。

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榛名神社
住所 : 群馬県高崎市榛名山町849
電話 : 027-374-9050
URL  : http://www.haruna.or.jp/