VAIOのこれから
VAIOがソニー株式会社から分離したことで、これからどうなるのかが気になるところです。
特に苦戦していた海外事業からは撤退し、当面は日本市場に特化して展開していくことになります。日本のパソコン市場は前述したように、販売価格帯が海外と比べると高めで、高スペックの製品が比較的好まれています。
VAIOが狙うポジション
VAIOが狙うのはこのポジションで、パフォーマンスとモビリティを追求した製品を展開していくとしています。
VAIO ZとVAIO Z Canvas
新生VAIO株式会社が本格的に販売することになった第1弾の製品が、2015年2月に発売した画面が回転する2-in-1型のVAIO Zです。日本のVAIO愛用者に最も好まれていて注目も集めていた、薄型軽量ながらハイスペックの製品です。
さらに、2015年5月に販売を予定しているタブレット型のVAIO Z Canvasもハイスペック製品で、数あるWindowsタブレットの中でも最も高い性能の製品になるようです。パソコン以外にも参入へ
従来までのVAIOは、ソニーやVAIO事業としての世界戦略の中で、機能を搭載してラインナップを増やす必要がありました。新生VAIOになったことで、それらのしがらみは一切なくなり、自由にVAIOを開発できるようになっています。
それを象徴しているのが、開発中の製品を事前に対象ユーザーに公開するという開発手法をとっているVAIO Z Canvasと、スマートフォンのVAIO Phoneです。
VAIO Z Canvasはタブレットのペンを使ってイラストを書いたりするような用途に向けて開発中の製品ですが、発売の半年以上前から製品を対象ユーザーに向けて公開し、ユーザーの声を集めて開発に生かしていました。
VAIOとCanonの連携
また、従来ならソニーの競合ということで、協業することは無かった会社との協業するようになるような新しい連携も生まれています。
VAIO Phone
スマートフォンのVAIO Phoneは、開発期間が短かったこともあり、VAIO Zのスマートフォン版つまりハイスペックなスマートフォンを期待した人からは酷評されてしまいました。VAIO Phoneが目指しているのはハイスペックな製品ではありませんが、によってわかったことがあります。
それは、VAIO株式会社がパソコンだけでは無く、それ以外の分野にも自由に参入できるということです。
VAIO Phoneでのサービス
VAIO Phoneではこの上で動作する様々なサービスとの連携も目指しており、通信機能をVAIOに搭載し、独自のサービスが展開されることにも期待され、単にハイスペックなパソコンを出すだけでは無く、将来のIoT関連も含めた様々な機器やサービスの提供にも期待が持てます。
まだ、会社自体が誕生して1年経っておらず、従来よりも少ない人員になりながらも、日本という小さな市場に向けて新しい事をやろうとしているのが新生VAIO株式会社となります。