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ハリルホジッチ新監督が異例の“31人”を招集した理由(2ページ目)

ヴァイッド・ハリルホジッチ新監督の日本代表が、いよいよ動き出す。3月下旬のテストマッチに挑むメンバーが、3月19日に発表されたのだ。ボスニア・ヘルツェゴビナ出身の指揮官は、チームコンセプト浸透のために独自の手法を用いている。

戸塚 啓

執筆者:戸塚 啓

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新たな風を吹き込む選手は?

競争原理を高める存在として、代表復帰を果たした5人の選手をあげたい。

DFでは槙野智章だ。浦和レッズ所属の27歳は、2013年9月以来の代表入りである。

彼がプレーする浦和は、3バックを採用している。ザッケローニ元監督のもとでは4バックの左サイドバックで起用された槙野だが、このポジションは長友の定位置だ。アギーレ元監督指揮下で代表デビューを飾った太田宏介(27歳・FC東京)は、今回もメンバー入りしている。4バックの左右両サイドでプレーできる酒井高徳(24歳・シュツットガルト/ドイツ)もいる。

左サイドバックとしての序列は後方と言わざるを得ないが、槙野はチームの士気を高めることのできる存在だ。このところの代表には見当たらなかったタイプである。彼をどのように戦力として落とし込むのかは興味深い。

7人が選出されたMFでは、山口蛍(24歳・セレッソ大阪)が復帰してきた。ブラジルW杯にも出場した彼は、ボール奪取能力に優れたボランチである。ディフェンスだけでなく前線への飛び出しにも見どころがあり、ハリルホジッチ監督のもとでスケールアップをはかる期待を秘める。

FWからは永井謙佑(26歳・名古屋グランパス)、興梠慎三(28歳・浦和レッズ)、宇佐美貴史(22歳・ガンバ大阪)の3人だ。

永井は爆発的なスピードが持ち味で、2010年の南アフリカW杯に酒井高徳や香川真司(26歳・ドルトムント/ドイル)らとともにサポートメンバーとして帯同した。2012年のロンドン五輪では2ゴールを記録し、チームのベスト4入りを後押しした。昨季のJ1で自己最多の12ゴールをマークし、代表定着の機は熟したと言える。

興梠は最前線で攻撃の起点となれる。ボールを収める能力は、所属する浦和で証明済みだ。彼がいることで攻撃がスムーズに流れ、周囲の選手が能力を発揮できる。同世代の岡崎慎司(28歳・マインツ/ドイツ)や本田圭佑(28歳・ミラン/イタリア)らと、どのような化学反応をおこせるのかは興味深い。

昨年から代表招集を期待されてきた宇佐美は、満を持しての復帰である。

個人で局面を打開する能力は、海外組を含めてもトップクラスだ。シュートの意識が高く、シュートレンジも広い。ラストパスのセンスもある。中盤の攻撃的なポジションでもFWでもプレーできる彼の適性を、ハリルホジッチ監督はどのポジションに見つけるのか。

ブラジルW杯でグループステージ敗退に終わり、1月のアジアカップでもベスト8に終わった日本代表には、新たな風を吹き込むタレントが必要だ。海外組を脅かす存在感を、彼ら5人には見せつけてもらいたい
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