最近、若いママさん達から「子供にはどんな水を飲ませたらいいの?」と聞かれることが多くなりました。今回は、具体的に子供向けのお水紹介する前に、まずは乳幼児の身体と水の関係についてお話をしたいと思います。

1:身体に占める水の割合が大人と比べて大きい

乳児の身体

乳児の身体

新生児期から小児期は身体に占める水、つまり体液の割合が70~80%に達します。体液は細胞内に含まれる細胞内液と血液や間質液などの細胞外液に分けられますが、成人の場合は細胞内液と細胞外液は2:1の割合で含まれるのに対し、乳幼児の場合は、その比率が約7:9で細胞内液より細胞外液の占める割合の方が高いのが特徴です。体液は通常、細胞外液から喪失され、細胞内液から補充されますが、子供の場合はそれが充分にできません。

このような身体に占める体液の割合と細胞内液と細胞外液の構成の違いにより、子供は脱水症になりやすいというわけです。また、下痢や嘔吐などが原因で脱水症になりやすいというのも、それによって排泄される水分の量が体内に占める割合が非常に大きいためです。乳幼児に下痢や嘔吐の症状がある場合、食べ物よりもまず水分補給を!と言われるのは、このためなのです。

2:体液の入れ替わりが激しい

一般的な成人の場合は、細胞外液が、一日に総量の7分の1が入れ替わりますが、子供の場合は、およそ2分の1の細胞外液が入れ替わります。入れ替えに必要なのはもちろん水分ですから、排出した分をしっかり補給しないと、脱水状態になるリスクが高くなります。

3:体重あたりの不感蒸泄が多く、水分必要量も多い

こまめに水分補給を

こまめに水分補給を

発汗以外に肺(呼気)や皮膚などから知らないうちに失われる水分を不感蒸泄と呼びます。この不感蒸泄は、大人では体重1kgあたり15ml程度ですが、新陳代謝の活発な新生児や乳児では、体重1kgあたり15~25ml程度になります。失われる水分が多いので、脱水を防ぐために、それに見合う水分を補う必要があるわけです。

また子供が成長するためにはエネルギーに加え、水分が相当量必要です。意外と知られていない水の「必要量」ですが、体重1Kg当たりで、乳幼児の場合は約150ml、1歳児では約100~120ml、3歳児で約100mlが必要です。これに対して、成人は体重1Kg当たり30~40mlですから、比較すると子供が必要とする水の量がどれほど多いかということがご理解いただけるでしょう。例えば、50Kgの成人には約1500mlの水が必要ですが、体重15Kgの3歳児にも同じ量の水が必要になります。

4:腎臓の機能が未発達

体液の喪失を防ぐためには、腎臓で尿を再吸収する必要がありますが、子供は腎臓の機能が未発達であり、尿の再吸収がうまく行えません。そのため水分や電解質が失われて脱水症に陥りやすくなります。

5:自らの意志で水分補給できない

新生児や乳児は、喉が渇いても自らの意志で水分や電解質などの補給を行うことが難しく、保護者など周りの人が気づくのが遅れると脱水症になる可能性もあります。少し大きい子供でも、遊びに夢中でつい喉の渇きも忘れてしまうことがあるので、周りの人が気をつけてあげる必要があります。


このように見てくると、乳幼児(や子供)の身体はとても脱水しやすいということが分かります。実際に脱水していないかの判断は、まずは体重を測り、極端に減っていないかを確認すること。そして尿量を確認すること(オムツの濡れ具合)です。皮膚や粘膜の乾燥具合なども参考になります。

まずは、こまめに水分を補給し「脱水させない」ことがとても大切です。
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