睡眠には様々な都市伝説が未だに付きまとっており、残念ながら快眠を得るためと思って行っている習慣が、かえって不眠を助長しているというケースが数多く存在します。季節の変わり目は気温が安定しないことで自律神経が乱れやすくなるので、特に快眠が遠のきやすい時季。ぐっすり眠れないと疲れやダメージを翌日に持ち越すことになり、風邪をひきやすくなったり、様々な不定愁訴に襲われたりしてしまうことになってしまいます。
季節に左右されず快眠を手に入れるために、意外とやりがちだけれど今夜からやめていただきたい間違った快眠法3つをご紹介しましょう!
快眠NG習慣1「羊を数える」
就寝前にゆっくり深呼吸を行うと入眠がサポートされますよ!
昔から「眠れぬ夜は羊を数える」と言われてきましたが、これは眠りを誘うときの効果的な方法の1つに「脳に単調な刺激を与える」という方法があるからです。しかし、いったい何故羊なのでしょうか?諸説あるのですが、ひとつはSHEEPの発音がSLEEPに似ているので、羊を数えることで眠りの暗示がかかるという説。もうひとつはSHEEPと発音するときに長く息を吐くので、身体の力が抜けていいという説の2つです。
しかし、これらはあくまで英語で羊を数えるから効果があること。日本語で羊を数えても効果がないどころか、羊の数が増えれば増えるほど眠れていないことを実感して余計に焦る気持ちが芽生え、交感神経が刺激されてかえって眠れなくなってしまいそうです。日本語だと、羊よりも「ひとーつ、ふたーつ……」と数えたほうがベター。10まで数えたらまた1から戻って数えなおすことで、焦る気持ちを抑えることができますよ!
快眠NG習慣2「眠れなくても横になる」
絵本は最高の快眠サポートアイテムのひとつ。心がリラックスできます。
幼い頃、皆さんも1度は親に「眠れなくても横になっていなさい」と言われた経験があるのではないでしょうか?しかし、これは間違い。ベッドに入っても眠れない時間が長時間経過してしまうと「このまま朝まで眠れないんじゃないか」という不安を抱きやすくなり、大脳辺縁系が興奮して本当に眠れなくなるという悪循環が起こってしまうのです。すると、翌日もその記憶が脳に留まっているので、「ベッド=戦闘モード」という認識になり、どんどんベッドの中がリラックスして快眠できる場所ではなくなってしまいます。
眠れない場合はいったん布団から出て気分転換をはかるのがベストです。その際、「光の刺激を避ける」「夢中にならないこと」「刺激が強くないこと」の3点に気を付けた行いをしましょう。読書、アイロンかけ、靴磨き、編み物、洗濯物をたたむなど、頭を使わない単調な作業がおすすめ。そして、少しでも「眠いな」と思ったらすかさずベッドへ戻ることが大事なポイントですよ。
快眠NG習慣3「残業後の運動」
呼吸を止めず、ゆっくり背中、肩、首の凝りをほぐしましょう。
人は疲れると眠くなる習性があるので、眠れない人ほど積極的に運動を行うことをおすすめしていますが、行う時間帯によっては不眠をもたらす結果に。21時以降の激しい運動は交感神経を優位にして体を興奮モードにしてしまいます。快眠を得るため、残業後に足しげくジムに通い激しい運動をすることは本末転倒です。帰りが遅くなるときは、自宅でゆっくり軽めのストレッチやヨガなどを行うようにし、呼吸数や心拍数が上がるような激しい運動は控えるようにしましょう。
睡眠からより充実した明日を手に入れるため、快眠に関する正しい知識と習慣を身につけ、そのひとつひとつを取り入れられるように、生活習慣のリズムやスケジュールを工夫するよう心がけてみてくださいね!