歴史的圧勝でV6達成した帝京大、その強さの理由とは
今シーズンの大学選手権は決勝史上最多得点、最多得点差という記録的な大勝で帝京大学が筑波大学を下し、6連覇を達成しました。下馬評通りの強さを見せつけた形で、1強時代をより強烈に印象づける結果だったと言えるでしょう。なぜ、帝京大学はこれほど際立つ強さを発揮できたのでしょうか。
多くのラグビー関係者は圧勝の要因として、「選手のリクルーティング」「外国人留学生の存在」「大学のバックアップ」といった要素を挙げますが、本当の理由は別のところにあります。それは、最もきちんとしたシステムが導入されており、ラグビー以外の普段の生活にもしっかりと向き合っているチームである、という点です。だからこれだけ連覇することができ、さらには連覇が今後も続いていくという予測が立てられるのです。
人間的に成長できる集団だからこそ、圧倒的な結果を残せる
私がU20日本代表のヘッドコーチとして代表候補合宿に参加した際も、帝京大学の選手は何をするにしてもしっかりと準備を整え、必ず集合時間より早い時間に集まり、大きな声であいさつするといったことができます。これは、強いチームの典型的な特長です。優勝後、胴上げされる岩出雅之監督 (C)JRFU 2015, photo by H.Nagaoka
ラグビーは激しい身体的接触をともなうスポーツです。体を鍛える、激しく体を張る勇気を持つといったことが重要だからこそ、日々の自己管理やセルフコントロールが重要になり、そこをきちんとやっているチームが勝つ。それを体現しているのが、現在の帝京大学なのです。