「モラハラ離婚」は増えています!
言っている側は罪の意識が薄くても、言われた側は深い傷をおう「言葉の暴力」がモラルハラスメントです
「お前なんて、生きていく資格もない!」
「お前が生きていられるのは、オレのおかげに決まってる!」
もしも、そんな心ない言葉をパートナーから投げつけられたとしたら、心に深い傷をおわない人はいないのではないでしょうか。このような、「精神的な暴力や嫌がらせ」ともいえる行為をモラルハラスメントといいます。
「モラハラ」は昔から存在していましたが、ここまで広く知られるきっかけになったのは、女優の三船美佳さんと夫でミュージシャンの高橋ジョージさんの離婚騒動。高橋さんはモラハラの事実はない、とモラハラを否定しているものの、まだ真相はわかっていません。
実際に、モラハラが原因で離婚を考える夫婦が増えていることも事実。モラハラは、男女どちらにも起こり得ることですが、どちらかというと女性のほうが被害を受けることは多く、「モラハラ夫」は予想以上に存在しているようです。
冒頭のような暴言のほかにも、「誰にモノを言ってるんだ?」「ちゃんと稼いでから言えよ」などと、自分を優位に立たせようとする発言をするのもモラハラ夫の特徴。こうなってくると、「亭主関白な夫と貞淑な妻」の度を超えて、夫婦の間に離婚の危機が生じてしまいます。
夫のモラハラを撃退する「3つの攻略法」とは?
モラハラ夫への対策としては、次の3つの方法が考えられます。■口先では夫に従うそぶりを見せつつ、聞き流す
……「ごめんなさいね、そうするわ」「それもそうね」などと、たとえ本心では疑問に感じていることでも、ひとまず夫にしたがう姿勢を見せることで、夫の気を逆なでないようにします。ポイントは、口先だけは従順ですが、本音は別のところにあるので行動がともなっていなくてOK、と考える点にあります。「はいはい」と応じておきながら軽くスルーしつつ、妻はストレスをためないように態度や行動をあらためる必要はありません。
■夫のモラハラの原因を考え、可能であれば取り除くようサポートをする
……男性がモラハラ夫にいたる原因として多いのが、ストレスの存在です。仕事や人間関係でトラブルを抱えているとストレスがかかり、そのはけ口が家庭に向いてしまうのです。家のなかは、夫が安心して権力を誇示することができる場所。だからこそ、気持ちよくモラハラ夫として威張ることができる、というわけです。もしも、ストレスの原因が妻の努力でなんとか取り除けるようなものであれば、一緒に頑張ることもモラハラをなくす一助になるでしょう。
■夫をほめつつ、サッサと話題を替える
……「あなたの言うとおりね」「さすがだわ」といって夫を“一応”ほめておいて、相手が調子に乗らないうちに「ところで、さっきの件だけど~」などと違う話題にすり替えるのも手。話題を替えることで、相手の怒りの感情がエスカレートしてしまうことを防ぐ効果がみこめるでしょう。
もしも、これらの努力や工夫しても、夫のモラハラがひどくなってしまうようであれば、我慢し続ける必要はありません。すぐに私たちのような夫婦問題のプロや専門の機関に相談することをおすすめします。心が軽くなるだけでなく、改善のアドバイスをもらえるはずです。
最近では、上に説明したような単なるモラハラではなく、さらにモラハラをこじらせた形に進化したバージョンのトラブルでの相談を受けるようになりました。それが、「サイレント・モラルハラスメント」です。モラハラの進化版ともいえる「サイレント・モラ」とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
>>次のページでは、「サイレント・モラ」の正体に迫ります!