手元に模擬試験の成績表がある方は、それを見てみましょう。ない方は、最近のテストの答案用紙や過去問の答案用紙を見てみましょう。
受験本番直前に取り組みたい「7・5・3問題」とは、正答率が7割、5割、3割と、難易度の違う問題のこと。
・どんな問題を間違えたのか
・もう一度解いたら解けそうなのか
・なぜ間違えたのか
模擬試験の成績表の多くは、各問題の正答率が載っています。まずは、間違えた問題の正答率をチェックしましょう。
正答率がわからない場合は、「もう一度解いたら解けそうな問題かどうか」をチェックしましょう。そして、「絶対解けなければいけない問題」「できれば解けた方がよい問題」「がんばっても解けそうもない問題」の3つに分けます。大ざっぱな言い方ですが、これらが順に正答率が7割以上、5割程度、3割以下の問題になります。
正答率7割以上の問題で、基礎基本を再確認
「正答率が7割以上ある問題」は、基礎基本の問題です。どんな高校を受験する生徒も解けてほしい問題です。ですから、まずはこのような問題で取りこぼしがないかをチェックします。数学なら計算問題、国語や英語なら漢字や英単語、熟語を答える問題、理科や社会なら基本的な語句を答える問題などがこれにあてはまるでしょう。
受験生がこれを単純に「ケアレスミス」と思っているようでは問題です。
理由は、2つあります。1つ目は、受験では難しい問題の1点も簡単な問題の1点も、同じ1点です。ですから、志望校に合格する点数をとるためには、難しい問題で1点を取るよりも、簡単な問題で1点を取ることの方が重要です。差がつかないはずの問題で点数をとれないケースは、受験に失敗する典型的なケースなので注意しましょう。
2つ目は、このような基礎基本は、受験に関係なく重要だからです。受験の目的は、志望校に合格することではなく、志望校に入学してその学校についていけるかどうかを見極めることにあります。仮に志望校に合格したとしても、基礎基本が不十分であったら、入学後に授業についていけず、困ることになります。
以上の2点からも、正答率が7割以上ある問題は、すべての受験生が解けなければならない問題と心得ましょう。
進学校受験、正答率5割程度の問題がカギ
次に、進学校を受験する場合に気をつけたいのが、「正答率が5割程度の問題」です。数学ならば方程式の文章題やグラフから式を求める問題、英語ならば並び替えの問題など、基礎的、基本的なことを使って解く問題です。
他の教科でも同様で、例えば社会科ならば、「江戸時代の文化に関係するものとしてあてはまるものを選ぶ問題」など、一問一答式の問題では答えられないような、基礎的な知識を活用しないと解けない問題です。
受験では、このレベルの問題で差がつくことが多いので対策が必要です。そのためには、まず、基礎基本となる知識や技能を確実に身につけているかどうかがカギです。場合によっては1、2年生の問題集までさかのぼって復習しましょう。
例えば、社会科の地理分野ならば、都道府県名や主な国名とそれらの位置、それぞれの都道府県や国に特徴的なこと(気候、産業など)をしっかりと復習しておくことが大切です。
次に、類似問題を何度も繰り返し解いて、問題慣れすることが大切です。本番直前に過去問を解くことが推奨されるのもこのためです。