資産状況をWEB上で自動一括管理
マネーフォワードでは資産額の推移が一目瞭然(マネーフォワードのサイトより)
中でも注目なのが、WEB上の家計簿を活用する方法。ひとつひとつの金融機関の口座を登録するだけで、それらの口座情報がまとめて表示され、それぞれの口座情報が自動的に更新される機能がついています。
マネーフォワード、zaim、Kakeibonなどがその代表例。中でもマネーフォワードは対応金融機関約1800社と最多でおすすめです。銀行、証券会社、カード会社、FXやCFD会社、ポイント、電子マネー、携帯電話会社、アマゾンを含む通販会社など、守備範囲が広いのが特徴。これらの口座情報をもとに自動で家計簿を作成してくれます。
たとえばA銀行、B銀行、ゆうちょ銀行、Cネット証券、D独立系投信会社に口座を持っているとしましょう。それぞれのインターネットサービスのID・パスワードをWEB家計簿上に登録すると、マネーフォワードにログインするだけでこれらすべての口座情報が表示されるようになります。
インターネットバンキングの申込をしていない場合は申込手続が必要なので最初にひと手間かかりますが、活用しないとソンというくらい便利。資産額の推移はグラフで表示され、バランスシートも資産、負債のデータから自動作成してくれます。
ただし無料会員だと記録できる情報は1年まで(有料会員になると1年以上前の情報も閲覧可能)。資産額推移はエクセルファイルでダウンロードできるのでそれを自分でカスタマイズしたり、前述の資産管理簿にマネーフォワードの情報を入力して管理していくと良いでしょう。
運用資産状況は別途専用シートで管理
リスクの取り過ぎや資産配分の変化に注意するためにも、運用資産管理シート使って定期的なチェックを
こちらも自分で表やグラフを作成できないという人のために、運用資産の管理に便利な無料ツールをご紹介しましょう。
マクロソフトのこちらのサイトには、様々なことを管理するのための無料のテンプレートが提供されています。その中に「生涯資産シミュレータ」というのがあります。ダウンロードするとさらにこのファイルの中に、「ポートフォリオ」という金融資産の情報を入力するシートがあります。
「ポートフォリオ」のシートの活用方法は、まず、リストに金融機関、商品名、資産の種類、現在の額、利回り、リスクを入れます。利回りやリスクは、預貯金金利、債券の金利、投資信託の運用レポートや投信評価会社のサイトなどに記載されている過去の利回りや標準偏差などを入力します。個別株の利回りとリスクについては、「生涯資産シミュレータ」の中に計算できるシートがついています。
リストを作成すると、資産配分が円グラフで表示され、ポートフォリオ全体での利回りやリスクも確認できます。さらに、現在のポートフォリオであれば1年後の資産額は約70%の確率で○○円から△△円までぶれそうだ、ということも確認できます。自分が今どんな運用をしているのか、リスクを取り過ぎていないかどうかを具体的に把握でき、運用の見直しやリバランスのタイミングを検討するのに役立ちます。
資産クラスごとの金額は表示されないので、自分で加工するのもおすすめです。日本株が10%動いたらいくらの資産額の変動があるのか、為替が動いたらいくらの資産が影響を受けるのかなども併せてつかんでおくとよいですね。
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