韓国のランチ&ディナー事情
食事をひとりでするのは寂しいヤツ……おひとり様文化が浸透中ではあるものの、やっぱりひとりでは落ち着いて食事ができない雰囲気の店も多いものです
ふらりと行ける距離が魅力の韓国。気ままな一人旅にもうってつけの旅先ですね。ガイドのまわりにも、とても身軽に何度も一人で韓国に足を運ぶ女子たちが何人もいます。そんな彼女たちから旅の話を聞くのはとても楽しいものですが、よく話題に出るのが食事のこと。食べたいものはあれこれあるものの、なかなか一人ではレストランに入りにくい。たとえ一人で入る勇気があったとしても、韓国料理の中には2人分以上が基本である料理もあるのでメニュー選びに困る、ということです。
韓国では食事は皆で食べるものという認識が強く、日本ほどおひとり様文化も浸透していません。もともと職場のランチタイムでも同僚と一緒にしっかりと食事をとるのが一般的なので、コンビニ弁当でランチを済ます人は多くありません。そのためコンビニのお弁当自体あまり力を入れて開発されてきませんでした。そんな食事文化のためか、一人でレストランに入ってパスタを食べていたら……あの人一緒に食べる人いないのかしら……? という視線を浴びることも。オフィス街などにある食堂などでは、ランチタイムは合席基本でおひとり様を多く顧客にもつ店もあります。でも、観光客である日本人には、どういう店がおひとり様でも気軽に行けるのか分かりにくいですよね。安くて美味しい、さらに注文すればあっという間に出てくるという、まさにおひとり様にぴったりの食堂をご紹介します。
お一人様ウェルカムな粉食食堂
お店によって多少値段は変わってきますが、今日ガイドが行った某粉食食堂では、石焼ビビンバ5,000ウォン、チーズラーメン3,500ウォン、ツナキムパプ2,500ウォン、オムライス5,000ウォンでした。皆で少しずつ分け合って食べてもお腹いっぱいです!
おひとり様ウェルカムな食堂。それが粉食(ブンシク/분식)というジャンルの料理を出すお店です。粉食という言葉は日本語にもありますが、基本は同じで小麦粉など穀類の粉を利用して作られる料理のことです。
どのメニューも素早く料理され出されるので待ち知らずです。急いで食事を済ませたいときにもうってつけ!
ブンシクチプ(분식집)などと呼ばれるこの食堂は、韓国全土にそれはもうたくさんあり、繁華街なら道を歩きながら少し探せばすぐ見つかるでしょう。チェーン展開している店もあれば、個人で経営している店もあります。韓国海苔巻きのキンパプ、ラーメンなどの軽食からとんかつ、オムレツ、キムチチゲ、スンドゥブチゲ、ビビンバなど、がっつりいけるものまでメニューも豊富です。どの店も韓国料理を2,000~8,000ウォン程度で食べることができ、学校帰りおなかを空かせた学生を筆頭に、言葉通り老若男女が利用する大衆食堂です。
韓国海苔巻きとも言えるキムパプ。安くて美味しく、手軽に食べられるので韓国の人々はよく食べます
店内の共通点として、キムパプを作るカウンターがあること、そして2~4人がけのテーブルがあること。なかには壁沿いにひとりがけの席が用意されている店などもあります。水はセルフで、清算は食べ終わり次第カウンターに行けばOK。もちろん数人連れだって利用する客も多いですが、同じぐらいおひとり様も多く訪れています。ですから、この店ではたとえひとりで食べていたって何ら居心地悪さを感じる必要もありませんし、他の客からも好奇の目で見られることはありません。料理の味もなかなか美味しいですし、全メニューテイクアウトができるので、ホテルでゆっくり食事したい方にも利用価値大です一人だって粉食食堂なら平気!しっかりと食事をしてパワーを蓄えてくださいね!