背番号「23」をロン・ワウスベンチコーチが譲渡した背景
背番号「23」は、ヤクルト入団直後に背負い、日本が連覇した2009年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)、ワールドシリーズに進出した昨季も背負った“ラッキーナンバー”で、「愛着もありましたし、縁起のいい番号なので」と新天地でも希望した。ところが、その「23」はロン・ワウスベンチコーチが付けていた。交渉したところ、同コーチが“譲渡”を快諾。青木の希望が叶ったのだ。「コーチがゴルフ好きだっていうので、ゴルフクラブを買うか、(高級腕時計の)ロレックスを買ってあげようか、と考えています」。大リーグでは、移籍先の背番号を譲ってもらう際は、相応のお礼を“贈る”ことが慣習化している。その返礼で一番多いのがロレックスで、あとは譲ってくれる人の趣味に関するものだ。
変わったところでは、昨年7月、ジョン・ラッキー投手がレッドソックスからカージナルスへ移籍した際、パット・ネシェック投手から背番号「41」を譲ってもらい、そのお礼としてベーブ・ルースのサインボールを贈った。それだけメジャーリーガーはラッキーナンバーにこだわる証でもある。
新天地でゲン担ぎに成功した青木は、運を味方に付け、悲願の世界一へ邁進していく。