冬の長崎を美しく彩る「ランタンフェスティバル」
古くから外国の文化と交流があり、異国情緒にあふれている港町、長崎。中華街のある街としても知られている長崎で、冬の大きなイベントの一つが長崎ランタンフェスティバルです。長崎市内中心部の観光スポットを色鮮やかなランタンが染め上げる風景は、訪れた人の心に感動を呼び起こします。今回はカラフルな光の芸術を体感できる長崎ランタンフェスティバルをご紹介します。
中華街の旧正月を祝う行事が、長崎の街全体を彩るお祭りに!
江戸時代に徳川幕府が鎖国制度を敷いた際もオランダや中国など外国の船の出入りが続けられた長崎。貿易による人の交流も多く、多くの外国人が長崎に拠点を構えました。その中で中国から来た人たちが明治時代に移り住んで誕生した長崎新地中華街では、旧正月である春節(しゅんせつ)を祝う行事として、春節祭を毎年行ってきました。この春節祭が長崎市中心部に範囲を広げる形で1994年に始まったのが「長崎ランタンフェスティバル」です。
期間は旧暦の1月1日にあたる春節から1月15日にあたる元宵節(げんしょうせつ)までの15日間(2018年は2月16日~3月4日)。
元宵節の夜に天の精霊が空を飛ぶ姿を見つけやすいようにランタン(中国提灯)を灯して街の中を歩く故事にちなみ、期間中はフェスティバルの名前にもあるランタンが各地に飾られます。
下から見上げる高さのオブジェも加わり、異国情緒たっぷりの雰囲気を体感することができます。夜になるとランタンがカラフルな光を照らし、さらに異国情緒が深まりますよ。
ランタンフェスティバルの会場めぐりは、路面電車も使ってゆっくり"さるく"しよう
長崎ランタンフェスティバルは、長崎市内中心部の複数の会場に分かれて行われます。長崎駅から各会場までは少し距離が離れていますので、路面電車で移動するのが便利です。なお長崎の言葉では"町をぶらぶら歩く"ことを"さるく"と言います。路面電車も活用してランタンフェスティバルの会場巡りをゆっくり"さるく"してみるのがいいですね。
それではランタンフェスティバルの会場を"さるく"していきましょう。次のページからご紹介していきます。