トヨタの時価総額は26兆円
トヨタ自動車<7203>の時価総額は26兆円を超えており、国内2位の三菱東京UFJの約9兆円と比較しても、群を抜いています。トヨタの動向は日本の株式市場の全体の雰囲気にも大きな影響を及ぼし、この銘柄が上がれば、投資家もより元気になり、活性化していくはずです。2015年の日本株全体にも日本経済にも大きな影響を及ぼしますが、2015年もお宝株になるでしょうか?
2015年のトヨタ株は?
ここにきてトヨタを取り巻く環境も大きく変わってきています。急激な円安、原油安、国を挙げた賃上げムードの高まり、消費税10%の先送りと強弱感が対立する好悪材料が出てきております。原油安はプリウスなどの高燃費車の世界的な売れ行きにも影響を与えます。ガソリン高だからこそ、高燃費のプリウスなどトヨタ車人気が続いた面もあり、原油安による世界シェアへの影響は注意が必要です。 燃料電池車は話題先行の面が強く、まだまだ収益貢献は先の話なのです。
また、連結ベースで従業員30万人以上を抱えるトヨタの賃上げ動向は日本経済全体にも大きな影響を与えます。春闘の動きには注意しましょう。企業自体円安や米国事業好調などで大きな利益がでているため、賃上げ圧力は高まりますからその動向によってはコスト高になります。政府としても企業の利益を従業員など消費者に還元していくことが国策となっていますのでその動向には注意が必要です。
2015年の経済環境の変化も想定しつつ、注目しましょう。
2015年3月期の見通し
今期の業績は中間期まで発表済みで中間決算で経常利益は1.5兆円を達成しています。通期で3兆円の経常利益達成も視野に入ってきており、トヨタの収益力の高さが益々如実になってきています。日本国内は消費税導入後の減速感が尾を引いていますが、2014年は北米の好調さが際立ち、2015年も引き続き北米向けの動向が最重要となります。
北米のトヨタの販売台数は2013年が223万台、2014年が237万台と続伸傾向にあり2015年も244万台を目指します。リーマン・ショック前の2007年の262万台という過去最高の北米販売台数に徐々に近づいてきています。中型のトラックからハイブリッドカーまで幅広く品揃えしており商用車、乗用車含め北米での活躍に期待できるでしょう。
北米における日本車を取り巻く環境は「タカタ」問題もあり、注視が必要ですがトヨタに関しては今のところ心配はなさそうです。
【関連記事をチェック】
高配当みずほFGは3月期末に向け注目度アップ?