自立型の賃料は月額1900ドルから

では、Cherry Wood Villageの費用について見ていきましょう。
まず初期費用について。ムーブインフィーは1000ドルで、そのうち500ドルは返還可能(日本の敷金のようなもの)。ペットを飼う場合は、ペットデポジットとして500ドルが必要です。

玄関ドア

玄関回りも室内も、それぞれ個性的な飾り付けがされている

次に賃料について。自立型でもっとも低額なオーチャード棟(ミニキッチン付き)の場合で見ると、スタジオタイプ(50平方メートル前後)で1900ドル~1950ドル。1ベッドルーム(60平方メートル前後)で2600ドル~2900ドル。2ベッドルーム(約100~114平方メートル)で3200ドル~3450ドル。
賃料には、週1回のハウスキーピング、リネンサービス、月230ドルの食事クレジットが含まれています。

 
室内

実際に居住されているBetty Benardさんのお部屋(スタジオタイプ)。屏風の裏側にベッドが置かれている

バルコニーかパティオが付くガーデン棟(フルキッチン付き)の場合では、1ベッドルーム(約70平方メートル)で2425ドル、2ベッドルーム(約100平方メートル)で2925ドル。賃料には、月150ドルの食事クレジットが含まれています。ガレージ付きのコテージになると、2800ドル~3475ドルで、食事クレジットはありません。
水回り

1ベッドルームのモデルルームの水回り。家電も備え付け


介護型の場合はどうでしょう。
簡易キッチン付きのスタジオタイプ(約36平方メートル)で2975ドル、1ベッドルーム(約50~70平方メートル)で3375ドル~3750ドル※、2ベッドルーム(約76~87平方メートル)で4200ドル~4350ドル※。
※2人で住む場合は+500ドル

介護型の賃料には、朝昼晩の食事、週1回のハウスキーピングやリネンサービス、ランドリーサービス、入浴補助、24時間対応スタッフと緊急呼び出しなどが含まれます。別途有料で、個別の介護サービスを受けることもできます。

社交的なアクティビティなど生活支援を重視

充実したアクティビティも提供されます。自立型、介護型で異なりますが、フィットネスクラスや映画の上映、ビリヤードやカードゲーム、美術教室など多彩なものが毎日いくつも行われています。日本の高齢者住宅でもアクティビティは行われていますが、共用施設がここまで充実しているケースは少ないでしょう。

さらに、アメリカの場合は、機能回復的なアクティビティというより、趣味や文化的行事など社交的なアクティビティが豊富である点も特徴です。
集会室

コミュニティルームを使って、この日はビンゴゲームが行われる


日本の高齢者住宅では、一般的に身の回りのことは、自分でするか介護保険を利用するなどして有料のサービスを受けることになりますが、アメリカの場合は、ハウスキーピングやリネンサービスなどの生活支援サービスが賃料に含まれていますので、単純に賃料を比較することはできません。

アメリカでは自主・自立を尊重する文化があるので、日本型のようなサービスの提供を受けるという考え方ではなく、自分で選択するという考え方が根底にあると思います。また、CCRCといわれる、元気な高齢者から介護や看護が必要な人まで継続的なサービスが整っている事例は、日本ではまだあまり見られません。こうした仕組みが要因なのかわかりませんが、自立型の約300人の平均年齢は83歳ということです。

日本では元気なうちは通常の住宅、介護が必要になる頃から高齢者住宅などに住み替えるというスタイルが多いので、元気なうちから新しいコミュニティに住み替えるアメリカのようなCCRC型の高齢者住宅がもっと増えてもよいと思います。

○協力:日本賃貸住宅管理協会、 ポートランド在住・谷田部 勝氏
○アメリカの高齢者住宅に関する参考文献(PDF):
「アメリカの高齢者住宅とケアの実情」クルーム洋子氏
「米国高齢者施設の査察報告第一報─米国高齢者施設のケアの質の管理システムにみる我が国の課題─」坂川奈央氏

→ 日本の高齢者住宅について、詳しくはこちらの記事「高齢者住宅は正しい選択を!種類と違いを事例から学ぶ」を参照ください


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