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何にも似ていない新型シトロエンC4ピカソの魅力(4ページ目)

7年ぶりのフルモデルチェンジで2代目にスイッチしたシトロエンC4ピカソ。従来からある3列シート7人乗りが「グランドC4ピカソ」を名乗り、今回新設定された2列シート5人乗りが「C4ピカソ」を名乗る。個性満載の魅力に迫った。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

アイシン製6ATを採用

シトロエン・グランドC4ピカソ/C4ピカソ

エンジンは1.6Lターボエンジンのみで、6ATと組み合わせる。パドルシフトによるマニュアル感覚のシフトチェンジも可能。JC08モード燃費は7人乗りが14.6km/L、15.1km/L


7人乗り、5人乗りともに搭載されるパワートレーンは、BMWとの共同開発である1.6Lの直列4気筒ターボで、従来型よりも9ps向上。最高出力は165ps/6000rpm、最大トルクは240Nm/1400-3500rpm。

このボディサイズなので、驚くほど速くはないが、常用域のトルクが厚いためストップ&ゴーも思いのほか軽々とこなすし、上り坂でも流れに乗って走るのも容易。

さらに朗報なのが、6速ATの採用。このアイシン製の第3世代ATは、先代の登場時からしばらく設定されていた4ATと比べると2段増え、滑らかなシフトフィールを味わえるのは当然で、2ペダル式セミATでシングルクラッチの6速「EGS」と比較しても(機構そのものが違うが)当然ながら滑らか。トランスミッションに関しては、日本車からの乗り替えでも違和感を抱くことはないだろう。

ハンドリングは、ワイドな全幅により大きなクルマを操っている感覚は終始つきまとうものの、フットワークも意外と軽やかで、コーナーでのライントレース性も上々といえる。

シトロエンに期待する「まろやか」な乗り心地も大きな美点で、そのぶんコーナーでのロールはやや大きめだが、ボディ上屋がゆったりと傾いていくので慣れてしまえば意外とリズムに乗って走ることができる。今回の試乗ステージは箱根の山だったので、高速道路での巡航マナーは分からないが、ゆったりと長距離移動も楽しめるというキャラクターは変わらないはず。

他のミニバンでは味わえない圧倒的な開放感

シトロエン・グランドC4ピカソ/C4ピカソ

5人乗りの後席も写真のように床下に格納できる。3列目が必要ないのなら荷室を拡大しやすく使いやすい5人乗りを選ぶ手もある


輸入ミニバンは選択肢が少ないものの、個性という意味ではどのモデルも「キャラが立っている」。その中でも広大なフロントガラスとつながるような印象を受ける大型サンルーフによる開放感の高さはミニバンの中でも圧倒的といえるもので、とくに子どもがいる家族には大きな魅力になるだろう。

そこに、最新作らしい洗練された走りや新たに加わったアクティブクルーズコントロール、俯瞰映像の360度ビジョン、パークアシストなどの最新の安全や快適装備が加わっており、装備も大幅にアップデートされている。

先代からの買い替えはもちろん、日本車からの乗り替えでもほかにはない満足感を得られるのが新型グランドC4ピカソ、C4ピカソの魅力だ。

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