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小学生がもらう「お年玉」の総額はどのくらい?

帰省したタイミングなどに、子どもがお年玉をもらったり、親戚の子どもにお年玉をあげる機会があることでしょう。最近の小学生の子どもは、果たして総額でどのくらいもらっているのでしょうか? また使い道は? データをもとに解説します。

西山 美紀

執筆者:西山 美紀

貯蓄ガイド

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小学校低~高学年別の、お年玉事情とは?

お正月はお年玉の時期でもありますね。祖父母や親戚から、お年玉をもらうというお子さんも多いと思います。果たして、最近の小学生の子どもは、総額でどのくらいもらっているのでしょうか。

金融広報中央委員会の調査「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度※」から、最近のお年玉事情について、小学校低学年・中学年・高学年に分けてお伝えします。※2019年12月時点で最新のデータになります。
 
お年玉をもらったら、親子でお金について話し合ういいチャンスです。

お年玉をもらったら、親子でお金について話し合ういいチャンス

 

小学校低学年(1、2年生)の場合

小学校低学年では、「お年玉をもらった」という子どもは、97.7%。もらった相手は、祖父母が80.9%、親が56.1%、おじさん・おばさんなどの親戚が55.2%、その他が43.6%という結果でした。

金額の総数は、以下の通りです。
・1000円くらい・・・7.0%
・2000円くらい・・4.3%
・3000円くらい・・・7.5%
・5000円くらい・・・14.6%
・1万円くらい・・・24.0%
・2万円くらい・・・16.1%
3万円くらい・・・7.8%
・もっと多い ・・・15.5%

ボリュームゾーンは「1万円くらい」(24.0%)~「2万円くらい」(16.1%)。また、「3万円より多い」(15.5%)という回答も多く、小学1、2年生にとってかなりの大金をもらっていることがわかります。
 

小学生中学年(3、4年生)の場合

小学校中学年では、「お年玉をもらった」という子どもは、98.3%。もらった相手は、祖父母が85.5%、親が60.4%、おじさん・おばさんなどの親戚が69.7%、その他が44.5%という結果に。

小学生低学年に比べると、親や祖父母、おじさん・おばさんからもらう割合が増えています。小学3年生くらいになると、お金の管理も少しずつできる頃ですので、親御さんもおじさん・おばさんも「お年玉をそろそろ渡そうか」ということになりやすいのでしょう。

金額の総数は、以下の通りです。
・1000円~3000円未満・・・2.8%
・3000円~5000円未満・・・6.4%
・5000円~1万円未満・・・13.1%
・1万円~2万円未満・・・・30.5%
・2万円~3万円未満・・・・21.3%
・3万円~5万円未満・・・・16.6%

・5万円以上・・・・・・・・6.3%

ボリュームゾーンは「1万円~2万円未満」(30.5%)、「2万円~3万円未満」(21.3%)、「3万円~5万円未満」(16.6%)です。小学3、4年生は、お年玉をトータルで1万円~5万円くらいもらっているということですね。

ちなみに、小学校中学年以上では、次のようなデータもありました。

「家の人からもらった金額」では、1位「もらっていない」(25.4%)、2位「1000円~3000円未満」(19.7%)、3位「3000~5000円未満」(16.4%)、4位「5000円~1万円未満」(16.1%)の順。

家の人からお年玉を渡す場合は、1000円~1万円未満の範囲で、ご家族の事情や考え方などにあわせて、決めているようですね。

また、お年玉の取り扱い方法については、1位「銀行や郵便局などに、貯金する」(48.0%)、2位「家の人に渡す」(45.7%)、3位「自分で持っている」(31.7%)、4位「特別なものを買う」(13.3%)、5位「おこづかいで足りないものを買う」(5.3%)、6位「その他」(8.9%)でした。

2位「家の人に渡す」も、多くの親御さんが銀行等に預けているかと思いますので、「貯金する」がかなりの割合を占めているようです。また、小学校中学年になると、3人に1人は「自分で持っている」ことがわかります(ちょっとした大金なので、気を付けたいですね)。
 

小学校高学年(5、6年生)の場合

小学校高学年では、「お年玉をもらった」という子どもは、98.6%。もらった相手は、祖父母が88.9%、親が63.4%、おじさん・おばさんなどの親戚が78.8%、その他が42.5%という結果に。

金額の総数は、以下の通りです。
・1000円~3000円未満・・・1.7%
・3000円~5000円未満・・・3.1%
・5000円~1万円未満・・・9.8%
・1万円~2万円未満・・・・26.5%
・2万円~3万円未満・・・・25.4%
・3万円~5万円未満・・・・22.5%

・5万円以上・・・・・・・・8.8%

ボリュームゾーンは、「1万円~2万円未満」(26.5%)、「2万円~3万円未満」(25.4%)、「3万円~5万円未満」(22.5%)です。小学校3、4年生に比べて、小学5、6年生になると、やはりトータルでもらう金額がアップする傾向にあります。

「家の人からもらった金額」では、1位「もらっていない」(25.1%)、2位「5000円~1万円未満」(21.8%)、3位「3000~5000円未満」(16.9%)、4位「1000円~3000円未満」(15.8%)の順

小学校高学年になると、お年玉で5000円前後を渡すという親御さんが多いようですね。

また、お年玉の取り扱いについては、1位「銀行や郵便局などに、貯金する」(49.4%)、2位「自分で持っている」(43.1%)、3位「家の人に渡す」(38.0%)、4位「特別なものを買う」(16.2%)、5位「おこづかいで足りないものを買う」(8.6%)、6位「その他」(8.2%)でした。

小学校中学年に比べると、「自分で持っている」という回答が多く、「特別なものを買う」「おこづかいで足りないものを買う」という割合も少し増えています。
 

お年玉で、「貯める」と「使う」を体験しよう

小学生は、お年玉によって、トータルで1~5万円ほどの大金を手にすることになるわけです。親御さんも、そのぶん出していらっしゃると思うのですが……。

お年玉は、年に1回の大金を手にする時期。「こんなに使いきれないから、全部貯金しようね」などと親御さんが使い方を一方的に決めてしまうのではなく、ぜひ親子で相談するチャンスにしましょう。

いつも全額貯めようとすると、子どもは「お金は貯めるためにあるもの」「貯金は多ければ多いほどいい」「お金を使うことはもったいない」などと考え、お金を上手に使えなくなってしまう可能性があります。ぜひ、「貯める」と「使う」の両方の体験をさせてあげたいですね。

まずは、お年玉の使いみちについて、「○○が欲しいから、△△円を貯めて、××円を使う」などと親子で話し合い、「何円貯めるのか」「何円を使うのか」を決めましょう。「来年●●が欲しいから、今は全部貯める」というのもありですね。

そして、以前の記事「銀行で子ども名義の通帳を作るとオトクなこと3つ」でもお伝えしましたが、子ども名義の銀行通帳を作り、一緒に入金しにいくといいでしょう。通帳の枠内に鉛筆で「○○おじいちゃん、おばあちゃんよりお年玉」などと書きこむといいですね。字がきれいに書ける年齢なら、お子さんに書いてもらうのも◎です。

先に貯めて、「残ったお金を楽しく使う」という体験によって、大人になってからも通用する「上手なお金の貯め方・使い方」のトレーニングができるはずです。

お年玉は、年に1回、大きなお金を手にする時期。ぜひこのいいチャンスを活かして、親子でお金の使い方、貯め方について話し合ってみてください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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