土屋アンナさん主演舞台の降板から裁判へ 異例の事態
土屋アンナさん主演予定の舞台が公演中止になったのは土屋さん側に責任があるとして、製作側(原告)が約3000万円の損害賠償を求めている裁判で、12月15日に口頭弁論が行われました。東京地裁で行われたこの口頭弁論において、裁判所は双方の非を認めつつ、「公演中止に至るまでの経緯については原告・甲斐氏側により重い責任がある」との見解から「土屋さん側が解決金200万円を甲斐氏側に支払う」という和解勧告案を提示。しかし原告側のプロデューサー・甲斐智陽氏がこれを不服としている為、裁判は長期化するとの見通しも。
最早、演劇界の話題というより芸能界のニュースとしてワイドショーやネット等で多く取り上げられている本件ですが、そもそも何故こんな事態に陥ってしまったのでしょうか。
事態がこじれた3つの要因
この件が表面化したのは昨年の7月。濱田朝美さんの著書『日本一ヘタな歌手』を基に作られた舞台『誓い~奇跡のシンガー』が公演中止となった原因は主演の土屋アンナさんの稽古不参加によるものとの文章が公式サイト(現在は削除)にアップされ、土屋さん、作品のモデルになった濱田さんらがこの件に強く反論した事から事態は泥沼化。プロデューサーと舞台の演出を兼ねていた甲斐智陽氏の主張と、土屋アンナさん、濱田朝美さん側の主張に食い違いが多く見られ、甲斐氏がメディアの取材を多く受けた事もあってこの一件は世間の注目を集めました。
裁判にまで持ち込まれている案件ですから、迂闊な予想は出来ませんが、今回の土屋さん舞台降板劇と裁判が起きた背景にはこんな事情があるのではないかと思います。
1.製作サイド、濱田さん、土屋さんの三者で意思の疎通が出来ていなかった。
2.舞台製作に関して精通した人材が製作側にいなかった。
3.土屋アンナさんも舞台への出演は経験が少なく、個人事務所所属の為、間に入れる人物がいなかった。
1に関してはご存知の通り。同じ事柄でありながら関係者の全く違う見解がぶつかり合って収拾がつかなくなっています。
今回の件で「あれ?」と思ったのが、お金の流れを管理し、全体をまとめる立場であるプロデューサーと、クリエイターである演出家が同じ人物だったこと。全くないケースではありませんが、少なくともある程度の規模の公演を打つ場合、このパターンは非常に珍しいです。現場では表の事も裏の事も甲斐氏がほぼ全てを取り仕切っていて、見えない部分が出て来てしまった可能性もあるのかと。
更に土屋アンナさんが所属するのはお母さんが代表を務める個人事務所。大手の事務所であれば”顔の利く”人物によって対応できるトラブル処理が、今回はこじれてしまったとも考えられます。
⇒ 次のページではもう少し深い部分に迫ります