Jリーグで初の無観客試合が
三つ目の一文字には、「無」をあげたい。3月8日に開催された浦和レッズのホームゲームで、差別的な横断幕が掲出された。事態を重く見たJリーグは、3月23日のリーグ戦を無観客試合で行なう処分を下した。Jリーグでは史上初めてのことである。
差別に断固として対抗する姿勢は、世界のサッカー界に共通する。そのなかにはもちろん、日本サッカー界も含まれている。Jリーグの判断は素早く、なおかつ適切だった。
国際舞台でプレーする日本代表の成績も、「無」の一文字に集約される。
アルベルト・ザッケローニ前監督が束ねた日本代表は、ブラジルW杯でグループステージ敗退に終わった。手倉森誠監督(47歳)が指揮するU-21日本代表は、連覇を狙ったアジア大会でベスト8に終わった。さらにU-16とU-19の日本代表は、15年に開催される世界大会の出場を逃した。
男子サッカーのすべての代表が目標を達成できなかった意味で、残念ながら「無」という一文字が浮かび上がってしまうのである。
2015年のJリーグは、2ステージ制に変更される。18年のロシアW杯予選と16年のリオ五輪の予選もスタートする。まずは1月のアジアカップに出場する日本代表に、幸先の良いスタートを切ってほしいものだ。