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日本人投手にはチャンス?メジャーで中継ぎ需要が急騰(2ページ目)

メジャーリーグでは先発投手、とくにエース級には多額の金額を払う傾向があるが、今年はその流れに若干の変化が。中継ぎ左腕のアンドリュー・ミラー投手が、1年当たり900万ドルで4年という長期契約を交わしたのだ。この傾向は、日本人投手にとって朗報となるだろう。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

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中継ぎ投手に20球団を超える数のオファー

今オフの契約で最も注目してもらいたいのは、レスターではない。ヤンキースが4年3600万ドル(約43億2000万円)で契約した中継ぎ左腕のアンドリュー・ミラー投手(29)である。クローザー以外のリリーフ投手で、4年という長期契約を交わし、しかも1年当たり900万ドル(約10億8000万円)という金額はとても珍しいからだ。

ミラーは今季、トレード期限のデッドラインである7月31日にレッドソックスからオリオールズへ移籍した。レ軍ではセットアッパーを務め、両軍合わせ73試合に登板して、防御率2.02。62回1/3を投げて、被本塁打3、与四球17、奪三振103の好成績を残した。2メートルの長身から投げ下ろされる角度のあるストレートと大きく曲がるスライダーが武器で、このミラーのもとに実に20球団を超える数のオファーが届いたという

このオファー殺到の理由は、今オフ、クローザーを含めたリリーフ投手のFA選手が少なかったこともあるが、ワールドシリーズまで勝ち上がったジャイアンツとロイヤルズが鉄壁なブルペンを持ち合わせていたことが大きい。

勝つためにはブルペンの完成度を高めなければいけない。それが、リリーフ投手の重要度を増し、1イニングをきっちり抑えられる投手の需要が確実に増えたことにつながっているのだ。

この傾向は日本人投手にとって朗報だろう。長いイニングを投げるための馬力と体力が必要な先発投手と違い、細かい制球力の良さが実証済みで様々なタイプのいる日本人投手にとっては、セットアッパーなどのリリーフ投手が打ってつけである

今後、意外な日本人投手がメジャーで活躍する可能性が広がって来たといえるだろう。
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