1票の格差って何だろう?

1票の格差って何だろう?

衆議院が解散し師走の選挙が行われます。政策上の争点は様々ありますが、それとはまた別の問題も存在します。その一つが「1票の格差」です。

選挙区ごとの1票の格差が2倍を超えることは裁判所によって「違憲」または「違憲状態」とされていますが、解決のための有効な手だては見つかっておらず、選挙のたびに問題となっています


1票の格差とは何か?

まず基本的な点をおさらいしましょう。1票の格差とは、有権者一人の持つ本来同じであるはずの1票の価値が選挙区によって異なることを指すものです。それが最も問題になっているのが衆議院選挙や参議院選挙という国政選挙です。

12月14日投開票で行われる今回の衆議院選挙は、総務省の発表した数字によれば1票の格差は最大で2.14倍となり、裁判所が「違憲」または「違憲状態」とする2倍を超えています。


なぜ格差が生まれるのか?

たとえば衆議院選挙では、小選挙区比例代表並立制が採用され、定数475人のうち295人が小選挙区選挙によって選出され、残る180人が比例代表選挙によって選出されます。

1票の格差が生まれるのは小選挙区です。

小選挙区とは、定員数(295名)に応じて全都道府県が295の選挙区に分けられ、それぞれに1名が選出される方式です。この場合、当選者は等しい数の有権者を代表するものであるのが望ましいですが、地方自治体を単位とする選挙区で有権者の数を完全に全て同じにすることは不可能なため、1票の格差は必ず生まれることになります。


1票の格差がなぜ問題なのか?

そもそもなぜ1票に格差があることが問題なのでしょうか。

次のようなケースを思い浮かべてみます。

あなたの家族は、あなた夫婦、子供1人、親夫婦の5人家族と仮定します。そこに弟家族(夫婦2人)と妹家族(夫婦2人)のそれぞれ2人ずつの家族が遊びに来ました。

一同は夕食を食べに出かけることになりました。しかし何を食べるかで意見が分かれたため、「1家族あたり1人の代表」を出し、代表者の多数決で決めることにしました。

あなたの家族は夫婦、子供、祖父母の5人全てが「お寿司」を希望しました。一方、弟家族2人、妹家族2人ともに「焼肉」を希望しました。

各家族から1人ずつ出した代表による多数決の結果、「寿司1:焼肉2」で、夕食は焼肉と決定しました。

納得いかないのはあなたの家族です。希望者数ではお寿司のほうが多い(5人)のに、1家族あたり1人しか代表者を出せないことで、希望者数の少ない(4人)焼肉に決定されてしまったからです。

あなたの家族は5人いるのに代表者が1人。
弟家族と妹家族は2人なのに代表者を1人出せます。

これが1票の格差です。

1票に格差があると、意見が反映される度合いに不公平が生じるというわけです。