12月株式市場の傾向(日経225銘柄)
12月は、3月決算企業の中間決算発表が一巡し、再度上昇する傾向がある月です。上がりやすい相場の中で、株価が例年軟調に推移する傾向にある銘柄をご紹介します。株価が下がりやすい銘柄を事前に把握することで、不用意に損失を被るリスクを回避することが出来るでしょう。株価が下がりやすい銘柄をご紹介する前に、12月の株式市場について検証していきます。11月末に日経平均採用銘柄(225銘柄)を購入し、12月末に売却した場合の成績は以下の通りです。
【検証結果】
勝率: 57.03 %
勝ち数: 2,710 回
負け数: 2,042 回
引き分け数: 61 回
平均損益(円): 2,665 円 平均損益(率): 1.33 %
平均利益(円): 15,363 円 平均利益(率): 7.68 %
平均損失(円): -14,108 円 平均損失(率): -7.05 %
合計損益(円): 12,824,970 円 合計損益(率): 6,412.64 %
合計利益(円): 41,634,402 円 合計利益(率): 20,817.85 %
合計損失(円): -28,809,432 円 合計損失(率): -14,405.20 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 1.445
平均保持日数: 27.39 日
以上が、12月株式市場の傾向(日経225銘柄)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は57.03%、平均損益は1.33%です。勝率が高く、平均損益も大きなプラスとなっていることから、12月の日経平均採用銘柄は、上がりやすい傾向があると言えるでしょう。
なお、全銘柄を対象とした検証は、「12月株式市場の傾向は?」で取り上げています。全銘柄を対象とした検証では、「勝率50.43%、平均損益0.07%」です。全銘柄を対象とした検証よりも、日経平均採用銘柄を対象とした検証のほうが、成績は圧倒的に良好です。この結果を見る限り、12月相場は、中小型株よりも日経平均採用銘柄等の大型株のほうが、株価が上昇しやすいと言えるでしょう。
今回の検証では、日経平均採用銘柄(225銘柄)は、12月相場では上がりやすい傾向があることが確認できました。相場全体が上がりやすい傾向のある12月で、株価が下がりやすい傾向の銘柄をご紹介したいと思います。
12月低成績ランキング
上記の表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証において、勝率が低い銘柄のランキングです。今回は勝率が50%以下の銘柄をご紹介しています。低成績ランキング上位の銘柄を確認すると、
【自動車関連銘柄】
<7211>三菱自動車工業 [勝率:39.13%]
<7201>日産自動車 [勝率:41.67%]
【繊維関連銘柄】
<3402>東レ [勝率:43.48%]
<3401>帝人 [勝率:43.48%]
といった銘柄が挙げられます。「三菱自動車<7211>」と「日産自動車<7201>」は、自動車関連銘柄です。また、「東レ<3402>」と「帝人<3401>」は繊維株です。これらの銘柄は、好調な12月相場でも軟調に推移する傾向があり、12月にトレードを行う場合には注意が必要でしょう。業種や個別銘柄は、月によって、株価が上がりやすい月と、下がりやすい月があります。今回のように簡単な検証をすることで、12月の投資戦略を考える上での、有効な判断材料の1つになることでしょう。なお、12月は株式市場全体が好調に推移しやすい傾向がある中で、過去の勝率が低い銘柄をトレードするよりは、成績が良好な銘柄をトレードした方が、より利益が期待できることでしょう。
これらの数字は、あくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありません。しかしながら、統計的な背景がある数字は、安心してトレードに臨むことができる心強い味方となってくれるでしょう。みなさんも投資する際には是非一度検証してみて下さいね。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)