文豪ゆかりの地、神楽坂
飯田橋駅から神楽坂通りを行く、このあたりは夏目漱石や北原白秋など文豪のゆかりの地が多い。坂を上がり始めた左手に、1869年(明治2年)創業の「神楽坂 志満金」がある。明治大正時代の神楽坂は花街として賑わっていて、泉鏡花の『神樂坂七不思議』に「島金」という屋号で登場する。散歩ガイドの増田剛己さんが「作品を読みながら歩きたい、神楽坂文学散歩」という記事を書かれているので参考にしたい。純和風の落ちついた店内
夕方に訪問、店の前には打ち水がしてあり高級感が漂う入口。店内に入ると着物を着た仲居さんが席へ案内してくれる。一階テーブル席は20席ほど、二階以上には個室座敷があり、純和風の落ちついた雰囲気の老舗割烹料亭だ。地下には茶室もあるそうだ。メニューは、鰻の会席コースが中心。うな重は月2310円から、雪2835円、寿3360円、雅3885円、鳳(筏造り)4725円。雪から1尾分の蒲焼となり、グレードでうなぎの大きさが違うとのこと。肝吸いは別料金。うなぎ茶漬けもある、老舗割烹料亭などで見かける贅沢なうなぎ料理だ。うな重雪2835円をお願いする。あっさり系うな重と香り高い山椒スパイス
待つこと15分、うな重登場。皮は薄く柔らかく、身の表面をややサクッと仕上げてある。身はやや薄めだが、ふっくらトロッとした食感。表面の艶よし、香りよし。タレはほんのりコクのある辛めのあっさり系。身は薄めなのだが、ほどよい脂ののりで蒲焼とタレとご飯とのバランスもよい。テーブル上にある粉山椒は香りが高く、少量ふりかけて蒲焼のスパイスとして楽しめる。嬉しいおもてなし、食後の抹茶と菓子
食事が終わる頃に、抹茶と菓子を出してくれる、嬉しいおもてなしだ。仲居さんに、曙橋にある「しまきん支店」について聞いてみると、「昔、のれん分けをしたことがあると聞いたことがあります。」とのこと。しかし神楽坂志満金の支店ではないとのことだ。歴史の古い店ではいろいろあるのだろう。おつりは気持ちの良いいピン札。敷居が高そうなお店に感じるかもしれないが、わりと手軽に老舗料亭の雰囲気を味わえる。■神楽坂 志満金
住所:東京都新宿区神楽坂2-1
電話番号:03-3269-3151
営業時間:11:00~22:00年中無休
URL:http://shimakin.com/
地図:Yahoo!地図情報