専門職からの信頼が厚いウェブサイト
インターネットで得られる情報はとても多い反面、出所がはっきりせず、本当に信頼できるものなのか迷うものが多々あります。保健師が関係する情報は公的機関の厚生労働省からたくさんの情報が発信されていますが、正直な話、あまりに情報量と資料が多すぎて、自分が求めているものに行き着かないこともよくあります。そんな中、多くの保健師から「手軽に必要な情報を収集できる」と信頼を得ているウェブサイトもあり、その代表格といえるのが、ここでご紹介する保健指導リソースガイドです。
サイトがオープンしたのは、特定健診・特定保健指導が始まった2008年4月、「特定健診・特定保健指導リソースガイド」の名称で開設されました。当時は名前の通り、特定健診・特定保健指導に特化した情報で構成されていましたが、このサイトを利用している専門職はそれだけに関わっているわけでなく、母子や介護など広い分野の情報も求めているということで、2012年10月にリニューアルされ、現在の名称になっています。
読者層は保健師の37%がトップ、以下、管理栄養士・栄養士が27%、看護師14%など専門職がずらり並ぶ構成(2013年4月現在)で、前述のように専門性の高い情報を発信していることがデータからも分かります。
5つに分類される記事構成
記事の閲覧は登録不要、無料で全て読むことができます。その内容は次の5つに分類されています。●最新ニュース
国内外の研究・調査統計のニュース、保健指導に役立つ関連製品・サービスの情報を独自にピックアップ。
●関連資料更新情報
厚生労働省など関連省庁・団体、学会が公表するプレスリリースや通知、各種検討会で議論された注目ポイントなどをまとめ公開。
●講習会・セミナー情報
保健指導のスキルアップに欠かせないセミナーや、関連学会などの研修会の開催案内を時系列にまとめ紹介。
●テーマ別コンテンツ
“保健指導”を5つの領域と5つの指導内容に分け、それぞれに関連する資料や統計データのまとめ。
●オピニオン
保健指導の現場で活躍する保健師・管理栄養士など、各領域に精通した専門職の方に、それぞれが取り組んでいる活動の現状や課題、今後のあり方などについての意見・提言を掲載。
専門家を通して精度の高い記事を提供
気になるのは、その質についてですが「少しでも怪しいと思う内容であれば、弊社が事務局を担う糖尿病関連の学会・研修会や日本生活習慣病予防協会などの専門家に確認をしていただいてますし、専門知識を持ったメディカルライターがまとめているので精度の高いものをご提供できていると思います」とは、このサイトを制作している創新社、事業開発担当の若山槙吾さん。記事の内容について質問があれば問合せはもちろん、専門職として自身で取り組んでいること、訴えたいことなどがあれば、投稿という形での掲載も受け付けているとのことでした。
また、サイトの目的のひとつに保健師など専門職の方々に、余計な時間を使わせず、専門分野の仕事に集中して欲しいとのことで「特に健保や事業所にいる保健師の方は、保健指導に費やしている時間が少なく、データ入力や整理、健診周りの準備などで忙殺されている現状があります。これではせっかくの専門性が生かされていないと思うのです。私どもとしては、保健師さん自らが情報収集する時間が持てないことも理解したうえで、必要なものはしっかりピックアップしてご提供し、より専門性の高い仕事に集中していただければと願っています」とのコメントもありました。
なお、このサイトは基本的に保健師など、保健指導に携わっている人向けの情報が多いのですが、これから保健師を目指そうとしている人にも役立つ面があります。それは、読み込むことで「保健事業の多種多様な活動が見える」ことです。なので、学校の勉強だけでは保健師の仕事が今ひとつつかめないという人にもきっと役立つことでしょう。
同様のことは、同じ創新社が作っている糖尿病ネットワークや糖尿病リソースガイドなどの関連サイトも情報の質が高く、学生・現役を問わずおすすめできます。
(サイトデータ)
サイト名:保健指導リソースガイド
運営会社:(株)創新社
更新頻度:ほぼ毎日
ページビュー:17.6万(2014年9月分)
ユニークユーザー:8.5万人(2014年9月分)